Excelの色分けでは期限切れに気づけない|通知の前にやること

Excelの色分けでは期限切れに気づけない|通知の前にやること

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ビジネス・マーケティング
見積書を出した日に、Excelの一覧へ行を1本足す。有効期限は2週間後。期限が近づいたら黄色、過ぎたら赤に変わるよう、条件付き書式も入れてある。ここまでは、たいていの現場でやっていることだと思います。

二週間後、先方から電話が来た。あの見積りはまだ生きていますか、と聞かれて慌ててファイルを開く。行は真っ赤になっていた。色は最初からついていた。その週、誰もこのファイルを開かなかっただけだ。

先に結論を書く。色は、そのファイルを開いた人にしか見えない。開かない日は、どんなに濃い赤でも存在しないのと同じになる。気づけなかったのは注意が足りなかったからではなく、気づくために自分から見に行く必要がある置き方をしていたからだ。

色は、開いた人にだけ届く

条件付き書式は便利な機能だが、性質としては表示の加工でしかない。行を赤くしても、赤くなったことを誰かに伝える働きはない。ファイルを開いて、その行が視界に入って、はじめて色が仕事をする。

紙でも同じことが起きる。壁に貼った一覧に蛍光ペンで印をつけても、その壁の前を通り、立ち止まり、目で追った人にしか届かない。掲示物は貼った翌週から風景になる。

そして厄介なのは、開かない週ほど忙しい週だという点だ。案件が立て込んで目の前の作業に追われている週こそ、一覧を眺める余裕がない。期限管理が一番効いてほしい場面で、一番機能しなくなる。

期限を持つものを、まず書き出す

対策を考える前に、社内で期限を持っているものを全部書き出してみてください。紙に手で書くだけでいい。この作業をやると、たいてい思っていたより数が多く、しかも管理している場所が種類ごとにばらばらだと分かる。

見積の有効期限、契約の自動更新日、支払と入金の期日、貸出品の返却日、機器の点検日、資格や免許の更新。これらは管理している場所が別々であることがほとんどだ。見積は営業のExcel、契約は総務の書棚、点検は現場のホワイトボード、免許の更新は本人の記憶。

期限を持つ項目の例

書き出してみると、全体を一人で見ている人がどこにもいない、という事実が見えてくる。それぞれの担当は自分の範囲をちゃんと見ている。それでも抜けるのは、範囲と範囲のあいだに落ちるものがあるからだ。

通知より先に、1か所に集める

期限切れが一度起きると、次の会議で出てくる案はだいたい決まっている。アラートを飛ばそう、という話だ。方向としては正しい。ただ、順番を間違えると効かないどころか、かえって見落としが増えることがある。

散らばったまま通知だけ足すと、通知のあるものと無いものが混ざる。この状態が一番危ない。通知が来ないものは大丈夫だという感覚が育ってしまうからだ。実際には、通知を仕込んでいない種類の期限が黙って通り過ぎているだけである。

だから先に集める。集めるというのは、一つの表に貼り合わせることではなく、同じ形にそろえることだ。何の期限か、いつか、誰が担当か、いまどういう状態か。この四つが全部の行に入っていれば、器はExcel一枚でも構わない。

型がそろって、はじめて通知を機械的に出せるようになる。逆に言えば、担当の列が無い表からは誰に送ればいいのかが決まらないし、状態の列が無ければ、済んだ件と残っている件を分けられない。

通知は、増やすほど読まれなくなる

集まったら通知を決める。ここで決めるのは三つ、誰に・いつ・何回だ。この三つは独立していない。宛先を広げれば一回あたりの重みが下がるし、回数を増やせば一通の価値が下がる。

まず宛先。全員宛のメールは、誰にも宛てていないのと同じになる。読んだ人は自分が動く番かどうかを判断できないまま閉じる。担当者を1名決めてその人を宛先にし、他の人は控えで受け取る形にすると、一通の重みが変わる。

次に回数。30日前、14日前、7日前、3日前、当日。安心だからと刻んでいくと、1件で5通になる。対象が100件あれば月に数百通が流れ、そこには当然、まだ動かなくていい件も混ざる。
毎日届く通知は、三日で背景になる。
回数を足すときは、代わりに減らす分を決めてください。通知の総量には、その職場が読める上限がある。上限を超えた瞬間から、通知は届いているのに読まれていない状態になり、外形上は仕組みがあるので、かえって発見が遅れる。

通知の書き方

気づいた後、誰が何をするか

通知が届いた。それで終わりではない。担当が空欄の通知は、全員が誰かが見ただろうと思って終わる。三人に届いた通知は、三人とも他の二人を当てにできてしまう。

だから通知には、次にやることまで書く。「A社の見積が9月15日に切れます」ではなく、「A社の見積が9月15日に切れます。再提示するかどうかを、担当の方が今週中に決めてください」まで。行動が書かれていない通知は、情報であって依頼ではない。

そして、対応したら通知が止まる作りにしておく。止まらないと、済んだ件の通知が延々と流れ続け、その一通のせいで他の通知まで読み飛ばされるようになる。

期限を延ばしたときの扱いも、先に決めておいてください。当方は元の期限を消さずに、延ばした記録を足す形にしている。上書きしてしまうと、あとから元は何日だったのか、誰がいつ延ばしたのかが誰にも分からなくなる。取引先と食い違ったとき、手元に残っているのはこの記録だけだ。

延長、取消、前倒し。この種の例外は、あとで考えようとすると後回しになる。ところが実務で止まるのは、まっすぐ期限まで進む件ではなく、途中で動いた件のほうだ。

一種類だけ、先に動かしてみる

作り替えるとき、全部の期限を一度に載せようとすると止まる。棚卸しで出てきた中から一番痛い一種類を選んで、そこだけ先に動かすのがいいと思います。

痛いかどうかは、過ぎたときの損で測る。見積の失効なら再交渉で済むこともあるが、資格や点検の期限は業務そのものが止まる。金額ではなく、止まるかどうかで並べてみてください。

一種類を一か月回すと、通知の頻度が合っているかが分かる。多すぎれば読まれていないし、少なすぎれば直前に慌てている。ここを調整してから、二種類目を足す。

なお、Excelをやめる必要があるとは限らない。共有のスプレッドシートに移して通知を足すだけで足りる規模もある。分かれ目は、同時に触る人数と、変更の記録を後から確かめる必要があるかどうかだ。

当方は元金融系のシステムエンジニアで、Excelや紙で回している業務を月額0円の買い切りWebアプリにする仕事をココナラで請けている。期限の管理は、対象・期日・担当・状態の四つがそろえば形にできるので、一覧がまだ散らばったままの段階でも構いません。どの期限から手をつけたいかだけ決まっていれば話は進みますので、ココナラのメッセージからご相談ください。
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