今日は、立夏──
暦のうえでは、もう夏のはじまり。
ほんの少し前まで 風の匂いには春の名残があったのに、
気づけば、木々の葉音が変わり始めています。
この日は、端午の節句でもありますね。
鯉のぼりが泳ぐ空。
そして、かつては“厄を祓う日”として 人々の暮らしの中で、大切にされてきた節目でした。
こうした季節の区切りは、
占いでいう「分岐点」や「転換のサイン」とよく似ています。
目には見えないけれど、
たしかに“気”の流れが切り替わる瞬間。
心もまた、そっと衣替えをするように
新しい風を通してあげる時なのかもしれません。
わたしは月という字を名前に持っているせいか、
こういう節目の日になると、 自然と空や風に耳を澄ませたくなります。
今、何を終わらせるべきだろう。
どんな想いを手放して、 どんな決意を迎え入れるだろう。
それは大げさな「決断」ではなく、
“気づき”のようなものなのかもしれません。
たとえば──
「わたしは、本当はもう頑張りすぎていた」
とか、
「心の奥では、もう決めていたのかもしれない」
とか。
そんな、まだ言葉にならない気持ちの輪郭を、
この季節の節目が、そっと浮かび上がらせてくれるような気がするのです。
今日は、風が変わる日。
そして、あなたの中にある「やさしい強さ」が芽吹く日。
節句とは、「心を守る日」でもあるのです。
だから、どうか忘れないでください。
自分を守るために、 休むことも、選びなおすことも、
すべては「健やかであるための選択」なのだと。
──斎賀月子