「入院1週間」で一人社長の会社は本当に止まるのか。約3割が「存続できない」と答えた調査が示す、見ないふりをしている現実
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ある一人社長の話から始めます。先月、知人の一人社長(Webデザイン・経理代行業)が急性虫垂炎で緊急入院しました。手術自体は1時間で終わり、入院もわずか4日。それでも入院中、クライアントからの催促メッセージがスマホに40件以上溜まっていました。請求書の発行、打ち合わせ日程の再調整、納期の遅延連絡――すべて彼本人にしかできない作業だったからです。
この話は特別なケースではありません。アクサ生命が中小企業経営者18,644人を対象に実施した「社長さん白書2026」によると、経営者の就業不能リスクを招く最大の原因は、がん・心筋梗塞・糖尿病など生活習慣病の悪化による入院(41.9%)で、その影響が半年以上続くと回答した人は32.4%。そして「会社は存続できない」と答えた経営者は全体で26.0%ですが、従業員10人未満の企業に絞ると3割を超えます。
一般的なBCP(事業継続計画)の話は「地震が来たらどうするか」「システム障害にどう備えるか」が中心です。しかし一人社長にとって最大のリスクは、災害でもシステム障害でもなく、自分自身の身体です。しかも組織に属する経営者と違い、一人社長には"代わりに動ける人"が構造的に存在しません。これは一般的なBCPの話では扱われない、一人社長固有の非対称なリスクです。
今日できることは3つです。
①自分が1週間動けなくなったら止まる業務を3つ書き出す(請求書発行・クライアント対応・納期管理など)
②そのうち1つでも、家族や信頼できる外注先がパスワードなしで代行できるものがあるか確認する(ほとんどの場合ゼロのはずです)
③今月中に、その3つのうち最優先の1つだけ、クラウド会計の閲覧権限付与や緊急連絡先の共有など、具体的な手当てに着手する
全部を一度にやろうとしないことが重要です。3つ全部の手当てを目指すと、着手すら先延ばしになります。11月末の時点で「1つだけでも手当てが済んでいるか」を自分で振り返ってみてください。
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