「値上げは言えない」とあきらめていた一人社長が、2026年1月のある法改正を知ってから変わったこと|物価高倒産が12年ぶり高水準の今

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東京商工リサーチの集計で、2026年上半期の企業倒産は5,346件、上半期としては12年ぶりに5,000件を超えました。うち物価高が要因とされる倒産は439件で前年同期比27.6%増、人手不足要因は237件で37.7%増、しかも倒産企業の9割は従業員10人未満です。つまり、物価高で倒れているのは大企業ではなく、私たちのような一人社長・小さな会社です。

少し前まで、ある一人社長はこう思っていました。「原材料費も人件費も上がっているけれど、発注先に値上げを言ったら仕事を切られるかもしれない。だから言わない。」これは特別な話ではなく、多くの一人社長が口にする"デフォルトの我慢"です。

ところが2026年1月、下請法が改正されて「取適法」になりました。この改正で変わったのは、発注側が受注側からの価格交渉の申し出に応じないこと自体が禁止された点です。さらに、これまで保護が及びにくかったフリーランス・一人社長も、明確に保護対象に含まれるようになりました。発注側には取引記録を2年間保存する義務も課されています。

つまり、「値上げを言えない」から「言ったのに無視されたら、それ自体が問題になる」へ、ルールの前提がすでに変わっているのです。この非対称性を知っている一人社長と知らない一人社長の差は、物価高が続く秋以降、そのまま生存率の差になっていきます。

今日からできることは3つです。①現在の取引先リストを洗い出し、直近半年で値上げ交渉をしたか・できていないかを確認する②交渉できていない相手に「原材料費・人件費上昇に伴うご相談」という件名で、今週中に価格改定協議を申し入れる③協議を断られた、または一方的に代金を決められた場合は日付とやり取りを記録しておく。

検証:11月末までに、申し入れた取引先のうち何件が交渉に応じたかを数える。応諾率が著しく低い場合は、中小企業庁の下請Gメンなど公的な相談窓口への相談を検討する段階に進みます。

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