グループ企業に於いて赤字会社(部門)を存続させる理由とは

記事
エンタメ・趣味
一般的に健全な状態の企業内での不採算部門が占める割合は全体の1~2割程度だとされています。例を挙げると、ここには新規事業や育成途中の部門など中長期的な黒字を想定している先行投資タイプや直接的な利益生まない研究・開発部門などが含まれます。ですが、それ以外で長期的にその状態が続いているのはどういった意図があるのか調べてみました。

最初に思い当たるものとして、税金対策が考えられます。すごいシンプルに言うと利益に税率が掛かかることで税金は算出されますので、利益がなければ税金が発生することはありません。例えば黒字1億円のA社と赤字-5,000万円のB社があったとして何もしなければA社単体では利益に税率をかけた分(1億円×約30%=約3,000万円分)の納税義務が生じます。これをB社と連結決算(1億円-5,000万円=5,000万円)とすることで、利益は5,000万円となり先ほどの式に当てはめると、5,000万円×30%=1,500万円で支払うべき税金は半分となります。

このような狙いから赤字を意図的に作り出したり利益を薄めることも可能です。例えば出費(広告費、教育研修費、研究開発費、システム維持費など)を利益の出る会社からではなく赤字会社の持ち出しとすることで更に赤字にすることができます。また黒字会社から赤字会社へとコンサル料や業務委託費という名目で費用を支払うことでグループ全体では利益が薄まり税金を抑えることに繋がります。ただ実態が伴わない支払いであったり、あまりにも目に余る節税行為は脱税と見做され税務署からマークされかねないので注意が必要です。

次に雇用維持や政治的な要因で潰せないパターンもあります。少し前に話題になりました日産のように、もし潰してしまうと地方の工場や昔から付き合いのある企業、関係会社への影響が図り知れず大量失業を招きかねないためです。そうなると地元や銀行との関係が悪化することが予想されるが故に社会的な事情を優先し存続させている場合があります。

あとは市場の価格破壊を狙ってあえて赤字で物を売っているケースも存在します。初期のAmazonやUberのように赤字で売ることで、シェアを独占し競合を潰すといった戦略です。もちろんずっとこの戦略を続けることは売れば売るほど赤字となるためシェアを獲得し比較対象となる競合が消えた後、値上げを行い回収フェーズへと移行します。この戦略は一定の期間赤字が続いても耐えうる資本力を有している必要があり、また独占禁止法に抵触しないよう「新規参入価格」や「期間限定キャンペーン」として対策するなど各所に気を払わなければならない難しいものと言えます。

他にも撤退コストが高すぎるが故に赤字を垂れ流した方がマシといった事例や、純粋な経営者の愛着やプライドから廃業できないといった感情寄りの話など一口に赤字状態と言っても様々な要素や思惑が渦巻いていることがよく分かります。

SONY創業者の一人、井深大は言いました。
「中小企業の社長になったつもりで考えろ」と。

仮にいざ自分が経営責任を果たさなければならない立場になったとして、どういった立ち回りをするのか、自分が一番大切にしたいものは何か…?そんなことを考えてみるとまた違った視点が得られるかもしれませんね。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら