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本日は、「7月雇用統計」について書いてみようと思います。
米労働省が7月の雇用統計を発表しました。今回の雇用統計は採用の弱さが目立ち、労働市場が景気後退に一歩近づいた内容でした。
<雇用統計>
・非農業部門雇用者数は予想8.0万人増に対して、結果2.3万人減でした。
・失業率は予想4.2%に対して、結果4.1%でした。
・平均時給の前年同月比は予想+3.5%に対して、結果+3.2%でした。
さらに、5月と6月分は速報値から計10.3万人分が下方修正されました。5月は12.9万人増から6.3万人増へ、6月は5.7万人増から2.0万人増へそれぞれ下方修正されています。
その結果、過去3カ月の就業者数の伸びは平均わずか2.0万人増まで低下しました。
移民流入の鈍化などを背景に、現在の米国では月2万~5万人程度の雇用増が人口増加に見合う「ブレークイーブン」とみられています。
そのため、3カ月平均ではぎりぎり合格ラインの下限にいるものの、7月単月の2.3万人減は明確にその水準を下回っています。
これまでの雇用統計は「雇用の伸びは鈍化しているものの、人口増に必要な水準は維持している」と評価することができました。
しかし、今回の統計では、その評価を一段引き下げる必要があります。
27週以上失業している長期失業者数は177.1万人と、前月から16.6万人減少しました。
また、全失業者に占める長期失業者の割合も25.5%と、前月の27.3%から1.8%ポイント低下しました。前年同月の182.2万人も下回っているため、長期失業についてはむしろ改善が見られました。
業種別増減
業種別では、民間部門の雇用者数が3.0万人増、製造業も0.5万人増と小幅ながら増加しました。
一方、政府部門は5.3万人減と大きく落ち込み、全体の雇用を押し下げました。
また、地方政府の教育部門と小売業で雇用が減少した一方、ヘルスケアでは引き続き雇用が増加しました。
つまり、民間企業が一斉に人員削減に動いているわけではありませんが、小売業など消費に近い分野で弱さが見られているということです。
レイオフ
レイオフ(一時解雇)の数は92.1万人と、前月の76.8万人から15.3万人増加しました。
ただし、前年同月の94.0万人を下回っています。
また、恒久的に職を失った人の数は171.5万人と、前月の176.9万人から5.4万人減少し、前年同月の189.4万人も下回りました。
つまり、一時解雇は増加したものの、企業が本格的なリストラに踏み切っている兆候はまだ見られません。
雇用市場は「新規採用は少ないけれど、解雇も少ない」という状態が続いています。
失業率と労働参加率
失業率は4.1%と、前月の4.2%から0.1%ポイント低下しました。しかし、これは必ずしも労働市場が強かったからではありません。
実際、就業者数は前月から8.7万人減少しました。それにもかかわらず失業率が低下したのは、労働力人口が26.4万人減少したためです。
労働参加率も61.4%と、前月の61.5%からさらに0.1%ポイント低下しました。
また、労働市場に参加していない人は前月から38.1万人増加しています。
労働参加率とは16歳以上のうち、どれくらいの割合が実際に労働市場に参加しているかを示す指標です。
労働参加率の低下には人口の高齢化や移民流入の鈍化といった構造要因があります。
そのため、今回の失業率4.1%という数字だけを見て「労働市場は強い」と判断するのは危険です。
むしろ、就業者数が減少する中で労働市場から退出する人が増えた結果、失業率が押し下げられた側面が大きいです。
就業者数
就業者数は1億6217.7万人と、前月から8.7万人減少しました。前年同月の1億6314.0万人と比べても96.3万人、率にして約0.6%減少しています。
就業率も58.9%と、前月の59.0%から低下しました。
非農業部門雇用者数が企業への調査であるのに対して、こちらの就業者数は家計調査をもとにしています。
この家計調査ベースの就業者数が前年比で減少していることは、労働市場の基調がヘッドラインの失業率以上に弱い可能性を示唆しています。
過去にも就業者数の前年比マイナスは景気後退局面で見られることが多いため、警戒する必要があります。
ただし、これだけで景気後退入りが確定したと判断することはできません。
平均時給
平均時給の前年比は+3.2%と、予想の+3.5%を下回りました。また、6月の前年比も+3.5%から+3.4%へ下方修正されています。
賃金の伸びが+3.2%まで鈍化したことは、家計の購買力という点でも気掛かりです。
最新の6月CPI(消費者物価指数)は前年比+3.5%でした。
7月CPIはまだ発表されていないため、7月の実質賃金は現時点では確定していませんが、7月のインフレ率が3.2%を下回るまで大きく鈍化しなければ、実質賃金の伸びは再びマイナスに陥ることになります。
つまり、雇用の伸びだけでなく賃金の伸びまで鈍化し始めており、個人消費に対する逆風が徐々に強まっているということです。
まとめ
7月の雇用統計は、かなり弱い内容だったと言えます。
非農業部門雇用者数は予想8.0万人増に対して2.3万人減と予想を大幅に下回り、さらに5月と6月分も合計10.3万人下方修正されました。
その結果、過去3カ月平均の雇用増はわずか2.0万人まで鈍化しています。
また、失業率は4.1%に低下したものの、就業者数そのものは減少しており、労働力人口の減少によって失業率が押し下げられた側面が大きいです。
さらに平均時給の伸びも+3.2%まで鈍化し、将来の個人消費に影を落としました。
一方で、長期失業者は減少しているほか、恒久的に職を失った人の数も減少しています。そのため、現時点で米企業が大規模なリストラに動き始めたわけではありません。
つまり、足元の労働市場は「レイオフが急増して崩壊している」のではなく、企業が人を雇わなくなったことで徐々に弱っていると考えるのが適切です。
これまで米労働市場を支えてきた「採用は少ないが、解雇も少ない」という“低採用・低解雇”の均衡のうち、今回は採用の弱さがかなり目立つようになりました。
そして、ここから恒久的なレイオフまで増え始めれば、失業率は一気に上昇し、個人消費と企業業績に強い下押し圧力がかかる可能性があります。
今回の雇用統計は景気後退入りを示すものではありません。
しかし、米労働市場が景気後退に一歩近づいたことを示す、明確な警戒シグナルだったと言えます。
マーケットへの影響
今回の雇用統計の内容を受けて、利上げ観測が後退しました。
これにより、マルチプル・エクスパンション(PERの拡大)が起こるため、株式市場には追い風が吹きます。
また、利息のつかない金は、これまで利上げ懸念から売られたため、今後は金と金鉱株が一段と買い戻されることが予想されます
→分かりにくい内容や質問あればDMいただければありがたいです🎵
プロフィール♪
名前: ずまなこFP
職業: 会社員(管理職)、個人投資家、カウンセラーとしても活動中
性格: ”おおらか”とよく言われます、判官贔屓、勧善懲悪
身長: 178cm
趣味: 読書年間100冊と資産形成
資格: 資産形成コンサルタント、FP、簿記
資産: 投資信託、金、仮想通貨、米国株、日本株、(計3,000万円)
相談歴:4年以上
資産形成進捗♫ ※26年7/31時点、()内は前月差
・現預金 10,783,998(+35,167)
・個別株 3,191,116(▲106,505)
・投資信託 18,418,845(▲9,827)
・仮想通貨 2,135,561(+84,000)
・不動産 7,025,000(+75,000)
・ポイント 82,002(▲54,712)
・合計 41,616,522(+23,103)
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