私は美大卒でもデザイン学科卒でもありません。デザイナーを生業にしたのは結構後付けで独学。インストアの領域は実はお絵描きが上手な方が優位なのとニッチなのでどうにか今までやってこれたのかなと振り返っております。逆にディレクターとして外部プロダクションのデザイナーさんと対峙したとき、思うようなアプトプットがなくてどうしてだろうと思うことも多いです。これ、自分のスキル不足なだけでもないようで出世街道を進んでいるような人でも苦戦されているのを見てきております。その理由は最近ようやく言語化できまして、そもそも、アウトプットのスキル不足。ニッチ領域なので制作担当が新人に近かったりして、もそもの技量が不足なんだと思い至りました
話がそれますが、コロナ禍の時期に、不要不急とされたのはエンタメ系の方々だけではありませんでした。私の業務領域であるインストアプロモーションも軒並み、案件が蒸発しました。
案件が全く無くなったわけではないですが、何もしていないと気持ちも落ちるなと思いまして、今の自分から一番遠いところを敢えて始めてみようと、学生時代散々だった英語、TOEICの勉強を始めました。時間はかかりましたがどうにか履歴書に書ける最低レベルの点までは取れるようになりました。
この勉強が結構仕事に結びついたんですよね。英語というか語学は「聞く」「読む」「話す」「書く」という「四技能」で成り立っています。実はデザインの世界もそうだなと。得意先にプレゼンしたり折衝したりする技能は「話す」能力になります。今の世の中はプレゼンター優位というか、YouTuberなども顔出ししての話術に長けている人の方が向いていますし、今や就活の面接も映像でのアピール力が求められているようで、いやいや大変な世の中だなと思う一方、デザイナーさんに必要なものって何だろう、と考えたとき、イメージしたものを「書く」「描く」能力が圧倒的に求められるよな、と思い至りました。見たり、イメージを探すことは誰でもできますが、デリケートなアウトプットこそがデザイナーさんの腕の見せ所だと思います。そして原稿や指示を読み解く力も合わせて必要。TOEICも実は情報処理の試験です。正確に理解するというより、聞こえなくても読めなくても基礎文法や文章の組み立てから正解を推測する能力を測るもので講義動画などでも「意図を回答しろ」よく出てきます。
そしてAIがコピーや大量生産を得意とするなら人間らしさとは第六感を鍛えることによるアプトプットの精度ディテイール。AIの画像が未だ「不気味の谷」を彷徨ってますが、それは人間に備わっている第六感によるものです。線一本のディティールで素敵にも気持ち悪くもなる、デザインの世界は本当に奥深いです。
そんな私の好きな言葉は「神は細部に宿る」です。