あのときの失敗が、頭から離れない
会議で発言したとき、うまく説明できずに言葉が詰まってしまった。
周りの人はそれほど気にしていなかったかもしれない。
それなのに、次の会議が近づくと、あの場面を思い出して緊張する。
「また同じことになったらどうしよう」と考えるだけで、胸がドキドキしてくる。
以前は普通にできていたことなのに、急に自信がなくなる。
一度の失敗が、まるでこれからも失敗する証拠のように感じられることがあります。
どうして過去の出来事なのに、いつまでも怖さが残るのでしょう。
心は、失敗した場面を覚えている
私たちは、嫌な思いをした経験と、それが起きた状況を結びつけて覚えることがあります。
そのため、似た状況に置かれると、以前の不安や緊張がよみがえる場合があります。
これは、同じ嫌な思いを繰り返さないようにする働きとも考えられます。
ただし、以前失敗したからといって、次も失敗するとは限りません。
それでも怖さが強くなると、似た場面を避けたくなることがあります。
避ければ一時的には安心できますが、避け続けることで、かえって苦手意識が強まる場合もあるのです。
次こそ成功しようと、頑張りすぎなくてもいい
失敗が怖いとき、「次は絶対に成功しなければ」と考えることがあります。
でも、その思いが強すぎると、かえって緊張が高まります。
そんなときは、最初から完璧を目指さず、小さな目標を決めてみてください。
会議なら、短い意見を一つ伝えるだけでもよいでしょう。
途中で言葉に詰まっても、最後まで話せたなら、それも一つの経験です。
大切なのは、失敗しないことだけを目標にしないことです。
少しずつ経験を重ねる中で、以前とは違う感覚が生まれることもあります。
怖くなった自分を、責めなくてもいい
「たった一度の失敗なのに」と、自分を情けなく思うこともあるでしょう。
でも、何がそんなに怖かったのかを、少し考えてみてください。
失敗そのものが嫌だったのか。
誰かに笑われることが怖かったのか。
それとも、自分の評価が下がるように感じたのか。
一人ではよく分からなければ、「前に失敗してから、同じことが怖くなった」と誰かに話してみてもよいでしょう。
話しているうちに、失敗した事実だけでなく、そのとき自分が何を感じたのかが見えてくる場合があります。
過去の失敗を消すことはできません。
でも、その失敗がこれからの自分を決めるわけではないのです。