“つらかった話なのに、つい笑って話してしまう”あなたへ。心理学が教える“笑いで包む心”のほどき方

“つらかった話なのに、つい笑って話してしまう”あなたへ。心理学が教える“笑いで包む心”のほどき方

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コラム

本当は嫌だったのに、なぜか笑って話してしまう

職場でひどいことを言われた。
恋人に傷つくことをされた。
昔、かなりつらい時期があった。
そんな話を誰かにするとき、「まあ、今となっては笑い話なんですけどね」と笑ってしまうことがあります。
相手もつられて笑ってくれると、その場は重くなりません。
でも、家に帰ってから「本当はあれ、全然おもしろくなかったな」と思うことがある。
笑って話せることと、もう傷ついていないことは、必ずしも同じではありません。

笑うことで、ちょうどいい距離を取っていることがある

臨床心理学では、つらい出来事をそのまま感じることが難しいとき、少し距離を取って語ることがあります。
冗談にすれば、相手を困らせなくて済む。
自分も深刻になりすぎずに済む。
「かわいそうな人」と思われる心配も減ります。
笑いは、ときに心を守るための大切な働きをします。
だから、笑ってしまう自分を無理にやめる必要はありません。
ただ、笑いの下にまだ別の気持ちが残っていることはあります。

「本当はどうだった?」を一度だけ聞いてみる

昔の出来事を笑って話したあと、少しだけ自分に聞いてみてください。
「でも、本当はあのときどうだった?」
腹が立っていた。
怖かった。
恥ずかしかった。
誰かに助けてほしかった。
すぐに答えが出なくても構いません。
笑えるようになった自分も本当ですし、あのとき傷ついていた自分も本当です。
どちらか一方に決めなくてもよいのです。

笑わなくても話せる場所があっていい

いつも明るく話してしまう人は、誰かに真面目に聞いてもらうと、かえって戸惑うことがあります。
そんなときは、「いつも笑って話してしまうんですけど、本当は結構つらかったのかもしれません」と話してみてもよいでしょう。
相手を笑わせなくてもいい。
話をきれいにまとめなくてもいい。
聞いてもらいながら初めて、「あれは嫌だった」と言えることもあります。
笑い話にして生きてきた自分を否定する必要はありません。
ただ、ときどきは笑わないままの気持ちにも、席をひとつ空けてあげてよいのだと思います。

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