太陰星は、紫微斗数における14の主星の中で、月のように穏やかで優しさに満ちた星です。「太陽星」が照らすエネルギーなら、「太陰星」は静かに包み込む光。夜の闇に寄り添い、道しるべとなるような役割を果たします。太陰星を命盤に持つ人は、柔らかさと奥深い感受性を持ち、周囲を癒やす存在となることが多いでしょう。
太陰星の特徴と性質
太陰星を持つ人の特徴は、何よりもその優しさと共感力です。他人の気持ちを敏感に感じ取り、どんなときでも寄り添う姿勢を崩しません。その落ち着いた雰囲気は、多くの人に安心感を与え、困ったときに自然と頼られる存在となります。
一方で、その繊細さゆえに感情の起伏に影響を受けやすい面もあります。自分の感情だけでなく、他人の感情まで背負い込む傾向があるため、自分自身を守る術を学ぶことが大切です。
宮ごとの影響
太陰星が配置される宮(命盤の12のエリア)によって、その性質は異なります。
命宮(人格や運命を象徴):内面の美しさと深い感性を持つ。直感力に優れ、芸術や精神的な分野で力を発揮。
財帛宮(お金や資産を象徴):慎重に蓄えるタイプ。無駄遣いを嫌い、着実に財産を築く。
夫妻宮(パートナーシップを象徴):愛情深く、献身的。パートナーに尽くすが、自己犠牲にならないよう注意が必要。
太陰星を活かすためのヒント
太陰星の持つ癒やしの力や優しさは、多くの人を救う力となります。
しかし、与えるばかりではなく、自分を大切にすることも忘れてはいけません。時には一人の時間を持ち、月が満ち欠けするように、自分自身のリズムを意識することが大切です。
また、その感受性を活かして芸術や表現活動に挑戦するのも良いでしょう。創造的な世界で自分の感情を表現することで、自分を守りながら、周囲にさらなる癒やしを提供することができます。
太陰星の一言メッセージ
太陰星は、「静けさの中にこそ、真実の光がある」ことを教えてくれる星です。その優しさと包容力で、あなたの周囲に安心感を与えながら、自分自身も輝き続けてください。
月が夜空を穏やかに照らすように、太陰星はあなたをそっと見守り、支えてくれるでしょう。
次回は、星の中の「武士」、意志と行動力を象徴する「貪狼星(どんろうせい)」をご紹介します。どうぞお楽しみに!