何かまわりとは違う、自分が変なのかな―― そんなことをいつも思っていた子ども時代のままぱんだ(私)。でも、その悩みを友達や先生にはもちろん、親にも相談できませんでした。当時、日本にはまだ「ギフテッド」という言葉も概念もありませんでしたから。で、そんなままぱんだも晴れて大人になり、就職し、結婚して母となり…。一見、特に変でもなく過ごしてきたように思えます。しかし、「何かまわりとは違う、自分が変なのかな」という悩みは消えることなく、違和感というかたちで常に付きまとっていたのです。今回は、大人になったギフテッドが抱える悩みと対処法についてご紹介します。
どうしてこんなにできないの?単純作業が驚くほど苦手!
これは、ままぱんだがWAIS-Ⅳという成人用知能検査を受けるきっかけとなった出来事です。この日やっていた作業、それは記事をひたすらコピー&ペースト(コピペ)していくというもの。はじめる前は、まさか自分がこんなにもできないとは思いもしませんでした。その出来なさときたら…。2時間かけても3つしかできなかったというありさま(泣)。上司もびっくりしたでしょうね。その後、頼まれることはなくなりました。ちなみに、代わりにやってくれた人は難なくできたようです。
コピペするだけ、という単純作業が自分でも驚くほどできなかったままぱんだ。「やっぱり何かあるのかな?ギフテッド息子と似ている、と言われたことも気になってるし」と思い、意を決してWAIS-Ⅳを受けてみることに。そしたら!!【全検査IQ:102 言語理解132 知覚推理92 ワーキングメモリー95 処理速度91】と出たのです。幼い頃からマイペースだとよく言われてきましたが、なるほど!処理速度が一番低いからだったのか、と納得しました。また、言語理解だけが高いために、そしてそれが自分の中での基準となってしまっているがために、知覚推理やワーキングメモリー、処理速度を使うような作業が苦手なのだということがわかりました。
コピペ作業、もう苦手どころか苦痛です。でも頼まれたらそれも仕事。やらないわけにはいきません。で、どうするか?ですが…。はい、やらないことです。というか、「この人にこの作業は無理」と思われて、もう頼まれません。だってできないから。もし、コピペ作業ばかりの仕事だったら辞めているでしょう。でも、それはただ自分には不向きだったということ。苦痛レベルに苦手なことは、練習したところで人並みにできるようにはなりません。もしできたとしても、それは平均に達しただけなので褒められることは、ない。だったら、得意なことに力を注いだほうがはるかに良いのでは?ままぱんだはそう思っています。
工夫したい!試したい!アイデアいっぱい!「決められた通りに」は苦手
そうなんです。「決められたこと」を「決められた通りに」やることが、これまた苦手なギフテッド。もちろん、手順書どおりにやって上手くいくなら、その通りにやりますが…。上手くいかなかった場合は?アイデアはたくさん浮かぶので、いろいろと工夫したり試したくなるのです。それができればいいですが、そうではない場合はモチベーションだだ下がり。そんなときは思いついたことを上司に相談すればいい、という意見もあるかもしれません。しかし、相談しようとなかなか思えないことも…。ギフテッドが目を輝かせて仕事に取り組むとき―― それは「やり方は自由だから、○○を成功させて」と指示されたときです。こんなふうに言われたら、もう寝食忘れて(←それくらいの勢いで)取り組みますね!まあ現実には「やり方は自由だから~」なんて、なかなか言えないでしょうけど。本当に自由を求めるなら、起業するのが一番かなとままぱんだは思います。
ギフテッドがギフテッドを育てると、どうなるか?
自身もギフテッドのままぱんだ。家ではありのままに過ごしていますが、外では「擬態」しています。いわゆる、猫をかぶっている状態ですね。正直しんどいです。でも、こうしないと安全に生きていけない、ということをこれまでの人生で嫌というほど学びました。そう、日本は同調圧力がいたるところにあるのです。みんなに合わせなければいけない、というあれ。もちろん幼稚園にもありました。ギフテッド息子も違和感を覚えてつらかったでしょうが、私もいま思えばしんどかったです。ささいなことでも矛盾を感じてしまったり、PTAの役員でも「みんな」に合わせることが苦痛だったり。自分の特性がわかって、自分なりの対処法で何とか乗り切っているいまのほうが、よほど楽しく過ごせています。
さて、そんなギフテッドがギフテッドを育てるとどうなるか?はい、ギフテッド同士とても楽しく関われます。言語理解が高いもの同士、ユーモアセンスばっちりな会話は、もはやコントとでもいうべきでしょうか。親子という間柄でなければ、よきコンビになれたかもしれません。が、親なのでギフテッド息子をある程度社会とかかわりを持って生きていけるように育てなくてはいけません。そこが大変さを感じるところ。「あなたは△△と考えるけれど、大多数の人は○○と考えているから、こうしたほうが上手くいくよ」と説明しています。「常識だから○○しなさい!」と言っても、ものすごい勢いで反論されるだけ。これがまた、論理的で冷静に言ってくるのでカチンとくるのです。
非ギフテッドの娘は、ままぱんだ(母)とギフテッド息子(兄)の言い合いがヒートアップすると、「似た者同士、またやってるよ…」と半ばあきれて見ています。夫がそばにいるときは、ふたり目を合わせて無言でうなずいていることも(笑)。感情の波がジェットコースター並みなのは、ギフテッドならでは、なのかもしれませんね。