今年も、夏至が近づいてきました。
一年でいちばん昼が長い日――それが、6/21の夏至。
光が満ちる季節は、部屋の中の影もまた、くっきりと輪郭を持ちはじめます。
今宵は、新月。
昼の光について思いを馳せてみたいと思います。
光が満ちる折り返しの日
夏至は、太陽がいちばん高くのぼり、昼の時間が最も長くなる日。
けれど同時に、ここから少しずつ日が短くなっていく、季節の折り返しでもあります。
満ちていく光と、これから落ち着いていく光。
その境目に立つような時期だからこそ、床に落ちる影の形を、いちど確かめたくなります。
光が強い季節は、影も濃くなる
同じ窓、同じ部屋。
それでも季節が変わるだけで、光の落ち方は驚くほど違って見えます。
床にできる光の帯。
壁に映る影の輪郭。
その濃淡が変わると、空間の印象まで変わって感じられるから不思議です。
和の暮らしを取り入れている我が家では、カーテンだけでなく、すだれやよしずも併用して、夏の光をコントロールしています。
光の強い季節には、眩しさを我慢するのではなく、遮りすぎるのでもなく。
光を少しやわらげて風情ある影をつくり、部屋を静かに整えます。
ガラスの器がつくる、涼しい気配
光が強く差し込む夏。
そんな季節に迎えたくなるものの一つに、ガラスの器があります。
ガラスは、光をすこし散らして華やかさを添えてくれます。
その透明感は、夏の光と影がつくる強い印象のなかに、涼しい気配を運んでくれるようです。
窓辺から少し離した棚の上に置く。
水を静かに張って、花を一輪。
光と影のあわいに、ゆらめきが重なります。
新月の夜に、明暗をいったん整える
今日、6/15は新月。
夜の光がいちばん控えめな日です。
昼は強い光に包まれて、夜は静けさが深まる。
夏至へ向かう数日間は、「夏に備える」というより、「夏の光と仲良くなる」ための時間。
そんなふうに捉えてみると、厳しさを内包する季節の移ろいが、少しだけやさしく感じられる気がします。
季節の変わり目のゆらぎをやさしく受け止め、その日の暮らしに合わせて調和させていく。
今日の新月は、暮らしのリズムを整え直すきっかけになってくれました。
愛知県犬山市出身。国宝・犬山城のある町で育つ。美術大学で空間デザインを学び、インテリア業界で約20年の経験を積む。2022年、フリーランスとして独立。現在は森の近くで、旧暦を意識した暮らしを実践中。