MIX師に渋い顔をされた歌い手が最初にやるべき練習について

MIX師に渋い顔をされた歌い手が最初にやるべき練習について

記事
音声・音楽
少し過激なタイトル失礼いたしました。

「歌ってみたをやってみたいけど、音程やリズムを取るのが苦手……」

「勇気を出してMIXの依頼をしたけど、うちではどうにも出来ないと断られた…」

「直接的に下手だとは言われていないが、何か伝わってくる圧がある…」

歌い手活動を頑張りたい皆さまの中には、そんな方もいらっしゃるかと思います。

もちろん、歌が苦手だからといって歌ってみたを諦める必要はありません。

MIXでは音程やタイミングをある程度補正することもできます。

しかし、補正や修正は重ねれば重ねるほど音質が劣化していき非常に聴きにくい音質になってしまいます。

そこで、MIXをする立場として

依頼をする前に少し練習をしてから録音をするとクオリティが高くなる方法

をいくつかお伝えします。

超絶初心者向けな内容となりますが、あなたは本当に100%出来ていますか?

今一度、初心に立ち返ってみましょう。

まず当然ですが、

音程とリズムを合わせる練習

が必要になります。

おいおい。そこからかよ。

と思いましたよね?

ただ正直な話、トラックをお送りいただいた段階でほぼいじる所がない音源である可能性は全体の5%ほどです。

そして90%ほどの音源は、一生懸命練習をした痕跡が伺えたり、この曲が大好きなんだろうなと伝わってくるあたたかみのある音源。

問題は残りの5%…
な、なんやこれは!?なんでや!なんでこうなるんや!なんでなんやああああああああ。のパターンです。

悪気がない方もいると思うのですが、歌ってみたは公開する事が前提ですよね?

お料理に例えると分かりやすいのですが、

お客様に提供するお料理に髪の毛が入っていたり、火が通っていなかったりしたら、お客様はどんな気持ちになるでしょうか。

厳しいようですが、基本的にはその考え方で成り立っていると考えております。

趣味なので、自己満なので、

もちろん結構です。

しかしながら、人前に出すのであれば最低限の身だしなみにするのがマナーかと思います。

あ、身だしなみとかいうならお料理じゃなくてお洋服に例えれば良かった…笑

気を取り直して…。

あれ?もしかしてそう思われてる?

と思った方こそ、基礎を見直すのに良い機会かもしれません。

まず、歌唱にあたっては音程だけ練習すればいいわけではありません。

歌唱の正確さには、音程だけでなくタイミングやテンポ感も関係しています。

実際に歌唱を扱った研究でも、テンポの違いによって歌唱の正確さが変化することや、トレーニングによって音程の不正確さが改善することが報告されています。

そして、実際に歌ってみたのMIXをしていると、音程だけでなくリズムにも課題がある素材に出会うことがあります。

例えば、

「歌い出しが遅れる」
「音符の長さが違う」
「細かいリズムが原曲と合っていない」

といったものです。

音程とリズムの両方が大きくズレている状態で録音すると、MIXで修正する箇所も増えてしまいます。

そうすると、前述のように音質劣化が進みます。

そうならない為に、MIXに出す前の練習がとても大切になってきます。

じゃあ、何を練習すればいいの?

いきなり何度もフルコーラスを歌う必要はありません。

まずは、苦手な部分を小さく区切って練習してみてください。

① まず原曲をしっかり聴く

歌う前に、原曲を何度も聴いてみましょう。

特に、

* どこから歌い始めるのか
* どこで音が上がる・下がるのか
* どこで音を伸ばすのか
* 歌詞をどのタイミングで発音しているのか

を意識して聴いてみます。

「聴いているつもり」と「歌えるくらい覚えている」は、全く違います。

② 歌わずにリズムだけ合わせてみる

いきなり歌うのではなく、原曲に合わせて手拍子をしたり、歌詞を声に出して読むだけでもOKです。

まずはメロディを歌う前に、リズムを身体に入れてしまう。

特に細かいリズムの曲では、一度歌詞だけでリズムを確認してみるのもおすすめです。

③ 苦手な部分だけを繰り返す

1曲を最初から最後まで何度も歌うより、

「ここだけ毎回ズレる」

という場所を見つけて、そこを重点的に練習してみましょう。

数小節くらいに区切って、

歌う → 録音する → 聴く → 修正する

を繰り返します。

自分では気づかなかったクセも見つけやすくなります。

④ 録音して自分の歌を聴く

これもかなり大切です。

歌っている最中は、自分では意外とズレに気づきません。

でも録音して聴いてみると、

「ここ、思ったより低いな」
「ここ、ちょっと遅れてるな」
「このフレーズだけ毎回同じところでズレてるな」

ということが見えてきます。

そして、そこをもう一度練習する。

これを繰り返してから本番録音に入るだけでも、素材としての完成度を上げやすくなります。

ただ、誤解してほしくないのは

完璧に歌えるようになってからMIXを依頼してください、という話ではありません。

音程が多少ズレてもいい。

リズムが多少ズレてもいい。

歌が苦手でも、もちろん大丈夫です。

昨日より今日、今日より明日の歌唱が素敵になっていれば素晴らしい事だと思います。

ただ、

「練習せずにMIXで全部直してもらおう」

となってしまうと、少しもったいない。

MIXは、歌を録音した後に魔法をかける作業ではなく、本来は

歌の良さを引き出すための作業

です。

だからこそ、録音前に少しだけ練習しておく。

それだけでも、より良い状態でMIXに臨むことができます。

歌が苦手だからこそ、最初から難しいことをする必要はありません。

原曲を聴く。
リズムを取る。
苦手な部分を繰り返す。
録音して自分の歌を聴く。

まずは、この4つから始めてみてください。

そして練習したら、あとは自信を持って歌ってみましょう。

多少の音程ミスやリズムのズレは、MIX師が匠の技術で綺麗に仕上げてくれます。(人によるのでMIX師選びは慎重に)

「完璧に歌えるようになってからMIXに出す」

のではなく

「少しでも良い状態でMIXに渡せるように準備をしてみる」

そんな気持ちで、歌ってみたを楽しんでもらえたらと思います。

ちなみに、今までMIXさせていただいた皆さまの作品はこちらからご視聴いただけます!

【皆さまの歌ってみた作品】


最後にオフレコ情報なのですが、歌に対して本気で頑張っている方はやはり気合いが違います←昭和w

時代には合わないかもしれないですが、意外とスパルタ気味に何度も繰り返して練習して、さらに仕上がった音源に対してももっと歌えるはず。と歌い直して再チャレンジされる方までいらっしゃいます。

歌い手活動で上を目指すという事は、その渦中に飛び込むという事だと思うので、

今いち伸び悩んでいると感じている歌い手の皆さまは、こんな人達と比較されてるのか!と気付き、活動を見直すきっかけになると嬉しいです。

project AMBIVALENCEでは、歌ってみたのMIXのご依頼も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

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