<<映画の感想>>
※星占いになぞらえた独自の感想です。(このような見方もあるのだな…)とご覧いただければ幸いでございます。
※またネタバレを含むためご覧になりたくない方はご注意ください。
陰陽師0を観て。
ソウルメイトとはsoul(魂)とmate(伴侶、仲間)を組み合わせた造語で前世から深いかかわりのある相手、あるいは魂の使命を教えてくれる相手だそうです。
メインキャストの晴明、源 博雅、徽子(よしこ)女王の関係性を観ていてこの言葉が頭に浮かびました。
徽子女王が博雅を慕う強い気持ちが黄金の龍となり呪縛となって女王本人を苦しめます。また誰にも自分の気持ちを分かってもらえないという孤独感についても徽子女王の心象風景を表す雪に閉ざされた庭の中で博雅にぶつけます。
博雅はどうしたでしょうか。博雅のほうでも徽子女王を想う気持ちはありましたが自分の身の上、立場を考えて身を引きます。
その際に博雅が徽子女王に告げたのはお互いの音楽を愛する気持ち。
博雅は笛を徽子女王は琴を奏でることが何よりの生きがい。ひとりで奏でていても博雅はそのとき幸せを感じる。徽子女王にあなたもそうでしょう、という。
そのうえで「あなたを好きな気持ちは変わらない、あなたが誰と一緒にいようとも同じです」と告白する。この博雅の言葉を受けて徽子女王の心、雪に閉ざされた庭に花が咲き緑が芽吹きます。とても美しい光景です。
そして徽子女王はずっとさみしかった、「父母から見捨てられてずっと一人だと思っていた。けれどここへ来てわかった。私は“最初からひとりではなかった”」と語ります。顔も和らぎ笑みが浮かび幸せだと言います。
晴明と博雅については晴明が宿的にたいして激情から自滅しそうなときに博雅の笛の音で救います。その後、戦いの中で手を負傷して絶望的になる博雅に晴明は大丈夫、俺を信じろと言いますが「人を信じないお前を信じない」と言われてしまう。ここまでは浮世離れしてクールな態度をとっていた晴明だったけれどもこの時ばかりは博雅に「俺はお前の笛の音を信じる」と説得します。
博雅と徽子女王、晴明と博雅、心で強く繋がりあっていて出会いは必須のように見えたのでソウルメイトという言葉が頭に浮かんだしだいです。
占星術的にみると博雅は牡牛座さんかなと思いました。音楽を愛でて普段はおっとり品が会って天然。幸せは生活の基盤がしっかりあってこそ。愛する人のためなら身も引ける、が人を想う気持ちは持続するというあたり。心象風景で緑が芽吹いて花が咲くシーンも牡牛座が属する土のエレメント性が感じられました。
晴明は水瓶座かな。クールなようでとても仲間想い。天才肌なところ。浮世離れした妖しくも美しい陰陽師でした。