中医学では、カゼは自然現象である風が「風邪(ふうじゃ)」という体に悪影響を及ぼす邪気に変化して体を襲った状態であると考えます。
風邪(ふうじゃ)には、ほかの邪気を伴って体調を悪くするという特徴と、風のように症状が変化しやすいという特徴があります。
症状により、炎症を起こす「赤いカゼ」、寒けによる「青いカゼ」、空咳を伴う「湿ったカゼ」の4タイプがあります。
ひいたカゼのタイプを見極め、相応の処置をすることが大切です。
【葛根湯は万能なカゼ薬ではない!】
葛根湯を万能なカゼ薬だと思っている人が多いのではないでしょうか。
たしかにカゼの症状によく効くイメージがありますが、葛根湯は体を温めて治す薬。
寒けがする、肩や首がこわばっている、汗をかいているなど、青いカゼのひき始めに適しています。
のどが痛いとき、汗をかいているときなどには向いていないので注意していください。
【衛気(えき)が少ないとカゼをひきやすい!?】
衛気(えき)とは、体表や粘膜をおおい、ウイルス菌、花粉などの外敵や気温の変化、風などから体を守っているバリアのようなエネルギー(気)のこと。
同じ環境でもカゼをひく人とひかない人がいるのは、この衛気が足りているかどうかによります。
衛気は胃腸でつくられるので、油っこいもの、味の濃いもの、甘いもの、冷たいもののとりすぎには注意しましょう。
【乾いたカゼ】
乾いたカゼは、乾燥した空気(燥邪)が体内に入り込んだ状態。
多くはカゼが長引いたときに見られ、空咳を伴います。
少量の痰がからむ、口が渇く、皮膚が乾燥する、便秘などの症状があります。
対策は、肺にうるおいを与えること。
はちみつや梨を食べましょう。
【湿ったカゼ】
湿った風(湿邪)が体内に入り込んだ状態です。
胃のむかつき、食欲不振、嘔吐、腹痛、下痢、鼻水、痰などの症状が見られます。
対策は、余分な水分を排出しながら、胃腸の働きを整えること。
しそ、みょうが、しょうがをきざんでおかゆやみそ汁に入れて食べましょう。
【赤いカゼ】
赤いカゼは熱が原因。
余分な熱(熱邪)が体内に入り込んだ状態です。
特徴は、熱っぽい、のどが痛い、鼻水が黄色く粘る、鼻の中が熱く乾燥感がある、口やのどが渇く、だるいなど。
赤いカゼをひいたときはミントティーを飲むなど、熱を追い払い冷ます養生が必要です。
【青いカゼ】
青いカゼは、冷えや体の熱を奪うもの(寒邪)が体内に入り込んだ状態で、ゾクゾクとした寒けから始まります。
厚着をしても寒い、水っぽい鼻水や痰がでる、手足が冷えるなどの症状があります。
対策は発汗を促して体を温めること。
シナモン紅茶や、しょうがを取り入れましょう。