こんにちは。「ことばの手前」のカナです。
ホームページをつくるときって、考えることがたくさんありますよね。
どんなサービスを提供しているのか、料金はいくらなのか、これまでの実績は。それに、どうやったら検索で見つけてもらえるか、どうすればお仕事につながるか。
集客のためのホームページなら、どれも本当に大切なことです。
じゃあ、そこに、
「なぜこの仕事をしているのか」
「どんな想いでお客さまと向き合っているのか」
といったことまで、本当に書く必要があるのでしょうか。
正直なところ、想いを書いたからといって、いきなり人がたくさん集まるわけではないと、私も思います。
それでも私は、小さな会社や個人でお仕事をされている方ほど、ホームページのどこかに「想い」が伝わる場所があったらいいなと思っているんです。
■ホームページに来てもらうことと、選んでもらうこと
ホームページは、見てもらえなければ始まりません。
だから、まずは知ってもらって、訪れてもらうことはすごく大切です。
でも、せっかく来てくださった方は、そのあと何を見るのでしょう。
サービスの内容、料金、場所、実績……。
きっと、他の会社やお店と比べることもありますよね。
もし、サービスの内容も料金もそれほど変わらなくて、場所も同じくらい通いやすいとしたら。
そんなとき、「この人にお願いしてみようかな」と背中を押してくれるのは、数字や条件だけじゃない気がするんです。
どんな人がやっているんだろう。
どんなことを大切にしているんだろう。
私のことを、ちゃんと見てもらえるかな。
そんな「人」の部分が知りたくなる。
私が書いている「想いを伝える記事」は、そんなふうに迷っている方に、もう一歩、あなたや会社のことを知ってもらうためのものだと思っています。
■条件や説明だけでは、見えないもの
たとえば、同じようなお仕事をしているお二人がいたとします。
ホームページには、どちらにも「お客さまに寄り添ったサービスを提供します」と書かれている。
それだけを読むと、どちらも同じように見えるかもしれません。
でも、お一人は、ご自身が過去にすごく困った経験があって、「あのとき誰かに相談できたらよかったのに」という思いから今の仕事を始めた方。
もうお一人は、長くお仕事をしていく中で、一方的に答えを出すよりも、お客さまと一緒に考えた方がうまくいくと気づいて、今のスタイルになった方。
そこまで知ると、同じ「寄り添う」という言葉でも、なんだか少し違って見えてきませんか。
大切なのは、「寄り添います」という言葉そのものよりも、「なぜ、その人がそう思うようになったのか」という根っこの部分なのだと思います。
■「想い」は、立派じゃなくてもいい
「想いを言葉にしましょう」と言うと、「立派な経営理念がないとダメですか?」「社会を変えるような大きな目標なんてないし……」と戸惑う方もいらっしゃいます。
でも、私はそんなに立派なものじゃなくてもいいと思っています。
たとえば、
「このやり方だけは、ずっと変えていないんです」
「一度大きな失敗をしてから、必ずここを確認するようになりました」
「お客さまに言われたあの言葉が、ずっと忘れられなくて」
「実は、最初からこの仕事をするつもりなんてなかったんですよ」
そんな、飾らないお話でいいんです。
むしろ、そういう何気ないお話の中にこそ、その人がお仕事で大切にしていることが、自然とにじみ出るものだと思います。
「うちには特別な強みなんてない」と思っている方ほど、ご自身にとって当たり前になりすぎていることの中に、誰かに届く言葉の種が隠れているのかもしれません。
■きれいな言葉を並べることより、大切なこと
「お客さまを大切にします」
「地域に貢献します」
「一人ひとりに寄り添います」
どれも、とても大切な言葉です。
でも、それだけなら、他の会社も同じように言えてしまいます。
だから私は、その一言に行き着く前の、「手前」のお話を聞きたいんです。
どうしてそう思うようになったのか。
昔からずっとそうだったのか。
何か、考えが変わるような出来事があったのか。
そこまで一緒にたどっていくと、同じ「お客さまを大切にする」という言葉でも、あなたにしか話せない、あなた自身の言葉になっていきます。
それこそが、私の考える「想いを伝える」ということなんです。
■たくさんの人へ、ではなく、これから出会う「誰か」へ
ホームページに載せる想いの記事は、何千人、何万人もの人に読まれなくてもいいのだと思います。
これからお仕事をお願いしようか迷っている人。
初めてお店に行こうと調べている人。
一緒に働く場所を探している人。
そんな誰かがホームページを訪れてくれたときに、
「あ、こんな考えでお仕事をしている人なんだ」
「この人になら、一度相談してみたいな」
と思ってもらえる。
そんな、たった一人との出会いをむすぶための記事があってもいいと、私は思っています。
■集客の、その先にあるもの
どうすればホームページを見つけてもらえるか、たくさんの人に来てもらえるか。
それを考えるのは、商売をしていく上でとても大切なことです。
でも、せっかく来てくださった方に、「この会社はどんな会社なんだろう」「この人はどんな想いで仕事をしているんだろう」という部分まで知ってもらえたら、そのホームページはただの看板ではなく、少し違った役割を持ち始めるのではないでしょうか。
想いを書いた記事だけで、魔法のように集客ができるとは、私も思っていません。
でも、集客したその先で、「誰にお願いしようか」と迷っている人に、ご自身のことをもう少し深く知ってもらい、「ここに相談してみようかな」と考える材料にしてもらう。
そのためにも、想いを伝える言葉には役割があるのだと思っています。
「想いと言われても、何を書けばいいのか分からない」
「うちには、人に語るような立派なエピソードなんてないよ」
そんなところからで、全然大丈夫です。
まずは、普段どんなことを考えながらお仕事をしているのか。
ぽつぽつとお話しいただきながら、まだ言葉になっていない想いを、一緒に探していけたらと思っています。
▶インタビューから、あなたの仕事や想いを記事にしています。
「うまく話せるかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。