アパレル製造業を経営しながら、自社の業務をAIで自動化して実運用しています。
■ 「サンプル上がりました」はどのサンプル?
日本の現場では「サンプル上がりました」の一言で通じますが、海外工場とのやり取りでは、サンプルの種類ごとに名前が分かれています。ここをあいまいにすると、「量産前の最終確認のつもりが、まだ形を見るだけの段階だった」というズレが起きます。
■ 段階ごとの呼び方
・Proto sample(1st sample):最初の形を見るサンプル。生地は代用のことも多い
・Fit sample:サイズ感・シルエットを確認するサンプル。修正はここで出し切る
・Size set sample:全サイズを作り、サイズ展開(グレーディング)を確認する
・PP sample(Pre-Production sample):量産と同じ生地・付属・工程で作る最終確認用。これを承認すると量産に入る
・TOP sample(Top of Production sample):量産が始まってすぐのラインから抜き取ったもの。PPサンプルどおりに作れているかを確認する
このほか、展示会や営業用に使う SMS(Salesman sample)という呼び方もあります。
■ 誤解が起きやすいポイント
一番多いのは、PPサンプルを「まだ修正できる段階」と考えてしまうことです。工場側はPP承認=量産開始の合図と受け取るため、承認後の修正は生地や付属の再手配につながります。
また、TOPサンプルを「量産が終わってから届く見本」と思っていると、問題に気づいたときには全量が縫い上がっていた、ということになりかねません。届いたらすぐに確認するのが基本です。
■ 伝え方の例
承認・差し戻しは、条件をはっきり書くと誤解が残りません。
PP sample approved with comments. Please follow the comments below for bulk production.
PP sample not approved. Please resubmit after correcting the points below.
「approved with comments(コメント付きで承認)」は便利な言い方ですが、コメントが量産でどう反映されるかを、念のためもう一度確認しておくと安心です。
■ まとめ
「サンプル上がり」は、どの段階のサンプルかを英語で言い分けるだけで、承認の重みが相手とそろいます。サンプル指示の英訳やチェックは、プロフィールの出品サービスからどうぞ。