仕様書に「Made in Japan」と書く前に確認したい、たった1つのこと

記事
ビジネス・マーケティング
先週予告した「Made in Japan」の話です。
こんな相談を受けたことがあります。
「生地は日本の機屋さんのものを使う。縫製はベトナムの工場。洗濯ネームに Made in Japan と入れていいですか?」
答えは「入れられません」です。理由を英語での伝え方とセットで整理します。
■ よくある誤解
1. 日本の生地を使えば日本製
2. 日本のブランドが企画すれば日本製
3. 最終検品と仕上げを日本でやれば日本製
いずれも原産国の考え方としては通りません。衣類の原産国は「その商品に実質的な変更を加えた国」で判断され、縫製品なら基本的に「縫製した国」です。生地が日本製でも、縫った場所がベトナムなら Made in Vietnam。これは日本の表示ルールでも、米国や欧州の輸入ルールでも同じ発想です。
国内向けの衣料品は原産国の記載そのものは義務ではありませんが、書く以上は正しくないと不当表示になります。輸出品は原産国表示が必須の国が多いので、なおさら曖昧にできません。

■ 海外工場から来る、ちょっと困る質問
工場側からこう聞かれることがあります。
"Can we print Made in Japan on the label? The fabric is Japanese."
ここで "Yes, fabric is Japanese so it's OK" と返すと、工場は言われた通りに刷ります。責任は発注側に残ります。返答はこうです。
"No. Country of origin is where the garment is sewn, not where the fabric is made. Please print Made in Vietnam."

■ 仕様書での書き分け
生地の産地をアピールしたいなら、原産国と分けて書きます。
・Country of origin: Vietnam
・Fabric: 100% Cotton, made in Japan
"Made in Japan" と "Made with Japanese fabric" は別物です。後者は生地の産地の説明であって、製品の原産国ではありません。この2つを1行にまとめて "Made in Japan (Japanese fabric)" のように書くと、工場も混乱しますし、ラベルの誤表示につながります。
逆に、海外の生地を日本で縫製した場合は Made in Japan と書けます。この場合も生地の産地は別行で伝えておくと、輸出書類で聞かれたときに止まりません。

■ まとめ
・原産国は「縫った国」。生地や企画の国ではない
・工場への返答は "Origin is where the garment is sewn." の一文で足りる
・仕様書は Country of origin と Fabric origin を別行に

私はアパレル製造業を経営しながら、自社の業務をAIで自動化して実運用しています。仕様書や工場とのやり取りの英語で詰まった際は、プロフィールの出品サービスからご相談ください。
次回は「海外工場に伝わらない日本語表現5選」を予定しています。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す