見積の値引きで消えるお金|法定福利費を別の行で書く

見積の値引きで消えるお金|法定福利費を別の行で書く

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ビジネス・マーケティング
見積書を出して数日、元請から電話。「もうちょっと、何とかならん?」。断れば、次の仕事が来ないかもしれない。少し考えて、合計の端を削って出し直す。仕事は取れた。

工事が終わって通帳を見ると、思ったほど残っていない。材料は見積どおり、人工も大きくはずれていない。じゃあ、どこに消えたのか。

一式の中に混ぜていたもの

答えの一つが、見積書の中に混ぜて書いていた、社会保険料の会社負担分(法定福利費)です。労務も材料も経費も「一式」に入っている見積書で値引きをすると、何が削られたのか自分でも分からなくなります。削られた分の保険料は、毎月きっちり会社から出ていきます。

令和8年度の大阪府(協会けんぽ)なら、介護保険を除いた会社負担の率は合計15.74%。労務費100万円の工事で157,400円です。端を削ったつもりの金額が、この中から出ていた、ということは十分ありえます。

別の行で「法定福利費 ◯◯円」と書いてあれば、それが職人さんの社会保険料だとはっきりします。値引きの話になっても、そこを削る理由はつけにくくなります。国土交通省も、下請の会社が社会保険に入り続けられるように、見積書で法定福利費を内訳として明示することを求めてきました。令和7年12月に全面施行された改正建設業法でも、材料費や労務費の内訳を書いた見積書を作るよう努めることとされています。

記事で分かること

・建設業の見積書に書く項目

・法定福利費の計算(令和8年度・大阪府の数字の例)と、よくある間違い

・改正建設業法で、見積書の何が変わったか

労務の行を入れるだけで、法定福利費の内訳の行まで足される無料の見積書もあります。

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