こんにちは。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。
今回のテーマは、「キャリアにもやもやしていない」あなたへ、聞いてみたいこと
パーソルイノベーションの調査によると、会社員の74.8%が、キャリアに「もやもや」(不安や焦り)を感じているとのことです。
興味深いのは、ここからです。
もやもやを強く感じている層ほど、スキルアップや学び直しに取り組んでいる割合が高く、46.0%にのぼります。
一方で、もやもやを感じていない層は、「特に何もしていない」という回答が、70%を超えています。
もやもやがない、それは満たされているということだろうか
もやもやを感じていない。
一見、それは望ましい状態のように見えます。
でも、ここで一つ、聞いてみたいことがあります。
その「もやもやのなさ」は、本当に満たされているからくるものでしょうか。
それとも、考えること自体を、どこかでやめてしまっているからでしょうか。
その安心感は、どこから来ているのだろう
もし、今のキャリアに満足していて、もやもやを感じていないのだとしたら。
その安心感は、どこから来ているのか、自分の言葉で説明できるでしょうか。
仕事にどんな意味を感じているから、安心なのか。
どんな基準で今の環境を選び、それが今も満たされているから、安心なのか。
こうした問いに、具体的な言葉で答えられるなら、それはきっと、本当に満たされている証拠なのだと思います。
例えば、こんな具合です。
「収入は、これだけあれば十分だと、自分なりの基準を決めている。だから、それ以上を求めて焦る必要がない」
「この会社を選んだ理由は、こういう軸だった。今もその軸は、変わらず満たされている」
「今の仕事で、こういう力が身についている実感がある。だから、この先も学び続けていける自信がある」
こうした具体的な言葉が、すっと出てくるなら、それは「足るを知り」、自分なりの意思決定基準を、すでに言語化できているということです。
一方で、こんな可能性もある
もし、こうした問いに、うまく言葉が出てこないとしたら。
それは、満たされているからではなく、立ち止まって考えること自体を、避けているだけかもしれません。
比較する材料や情報に、そもそも触れていないだけかもしれません。
「今のままでいい」と思うことと、「今のままでいいのか、深く考えたことがない」ことは、まったく別の話です。
本当に、何もしていないのだろうか
ただ、ここでもう一つ、考えてみたいことがあります。
「特に何もしていない」というのは、本当に、何もしていないということなのでしょうか。
もしかすると、自分では気づかないうちに、何かを続けている可能性もあります。
自分自身を、自分自身で無意識のうちに満たし続けている、何かを。
それがあまりにも習慣化されているからこそ、「していること」として、自分でも認識できていないだけなのかもしれません。
毎朝のちょっとした運動。
信頼できる人との、他愛のない会話。
決まった時間に、決まった作業に没頭する時間。
こうした小さな習慣は、当たり前になりすぎているからこそ、「自分は何もしていない」という言葉の裏に、埋もれてしまいがちです。
だとすれば、「もやもやしていない」ことの正体を点検するときは、**「特別なことをしているか」ではなく、「無意識に続けている、当たり前の習慣は何か」**を、あらためて掘り起こしてみる必要があるのかもしれません。
「もやもやのなさ」を、一度点検してみる
もやもやは、決して悪いものではありません。
以前の記事でお伝えした通り、学ぶ姿勢や、意思決定の基準を言語化する力は、もやもやと向き合う中でこそ育っていきます。
だとすれば、「もやもやがない」という状態こそ、一度、点検してみる価値があるのかもしれません。
その安心は、本物でしょうか。
それとも、考えることを、そっと後回しにしているだけでしょうか。
あるいは、気づかないうちに、自分を支える習慣を、すでに積み重ねているのでしょうか。
その答えを探すことこそが、次の一歩につながっていくのだと思います。