最新決算概要
ERIホールディングスは2025年5月期に売上高197億円(前年同期比9.7%増)、**営業利益20.4億円(同2.7%増)**と、順調な増収増益を達成しました。主力の建築確認検査業務は新設着工数減で一時的に減収となるも、省エネ関連制度の追い風やソリューション事業の急成長により高成長基調を維持しています。純利益は12.9億円(同4.9%増)と、過去最高を更新しました。
セグメント別動向
確認検査および関連事業:売上63.7億円(前年同期比-3.1%)
住宅性能評価関連:売上25.8億円(同-7.0%)
ソリューション事業:売上26.1億円(同44.2%増)
その他(省エネ評価など):売上22.1億円(同4.4%増)
ソリューション事業の大幅な拡大が、全体の成長を下支えしています。
成長戦略と法改正の影響
2025年4月からの建築基準法・建築物省エネ法改正は、同社にとって構造的な追い風となっています。
主な成長要因
「4号特例」縮小による審査機会の増加
住宅の省エネ基準審査義務化による需要増
BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の拡大
2028年5月期までの中期経営計画では、「売上高280億円」「営業利益40億円」「営業利益率14.3%」を目指し、年平均成長率(CAGR)は売上12%台、営業利益は25%超を掲げています。
業界動向とERIホールディングスの優位性
業界は「住宅の質」向上や省エネ化の流れを受けて着実な成長基調にあります。住宅性能評価制度や長期優良住宅の市場比率も、年々拡大中です。
ERIホールディングスの強みは以下の通りです。
業界最大手:民間検査機関No.1
全国34拠点と豊富な技術者(約700名の一級建築士含む)を保有
長年の実績とノウハウ
今後成長が期待される事業分野
ソリューション事業:M&Aと新分野展開により急拡大。既存建築物の調査・環境評価・インフラの点検などが大きな成長分野。
省エネ評価等(BELS):省エネ表示義務化により、受注拡大の余地大。
リスク要因
法改正直後の業界内混雑(審査対応力の限界)
着工数減少リスク
人材確保および人件費上昇
競争激化、規制緩和リスク
株主還元と財務・キャッシュフロー
配当は安定的かつ増配方針。
2025年5月期:年間配当60円(配当性向35.4%)
2026年5月期(予想):70円
2028年5月期(計画):100円(配当性向30%目安)
財務も健全です。
自己資本比率47.2%
有利子負債比率約40%
ROEは20%超
現金等57億円(2025年5月期末)
営業キャッシュフローはM&A等成長投資のため一時的減少だが、十分な流動性を維持
3年後(2028年)までの展望
中期計画通り、売上280億円・営業利益40億円・営業利益率14%台(それぞれ年率12.3%、25.1%成長)を目指すシナリオは現実的です。法改正と脱炭素・省エネニーズを捉え、収益化の加速が見込まれます。
配当も連続増配が続くと予想され、株主還元意識も高い水準です。自社株買いの具体策こそ未発表ですが、財務余力の範囲で今後の実施も期待できます。
まとめ
ERIホールディングスは、法改正により高成長フェーズに入る建築検査業界で圧倒的な実績と成長戦略を有しています。M&Aや省エネ評価分野の拡大、新たな株主還元の強化も相まって、今後3年で大幅な業績成長と投資魅力の向上が期待できる企業です。