そこで、本記事では2012年の衆議院選挙で、野党の絶対得票率が●%上昇していた(有権者の100人に●人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その上で、投票率が昭和時代の国政選挙と同じ、70%台に達していた(今回の場合、野党の絶対得票率が11%上昇していた)ら各党の議席はどうなっていたのか?
これらの結果を、シミュレーションという形で1%ずつ示そうと思います。
シミュレーションの手順
ここからは、2012年の衆議院選挙の結果を使ってシミュレーションを行います。
ここでは野党候補の惜敗率が、全300小選挙区の中で最も高かった山梨3区を例に取りますが、この選挙区では自民党の中谷さんが、民主党の後藤(斎)さんにたったの172票差で敗れていました(中谷さんは比例で復活当選)。
なお、山梨3区は2013年の区割変更によって廃止されたため、衆議院選挙はこの回が最後となっています。
<実際の結果・投票率62.83%>
当 後藤 斎 民・前 50362
比 中谷 真一 自・新 50190
比 中島 克人 み・新 38620
花田 仁 共・新 11680
当時、山梨3区の有権者は全部で24万8202人いましたが、この時の選挙で棄権した2484人の有権者が後藤(斎)さん以外の2人に、ランダムに投票していたら、結果は下記のように変わっていました(1票以下の端数は切り上げ)。
<野党の絶対得票率が1%上昇した場合の結果・投票率63.83%>
当 中谷 真一 自・新 51018
比 後藤 斎 民・前 50362
比 中島 克人 み・新 39448
花田 仁 共・新 12508
なお、比例南関東ブロックでは民主党が4議席を獲得していましたが、野党の絶対得票率が1%上昇すると、後藤(斎)さんは小選挙区での当選ではなく、比例での復活当選となるため、民主党の比例名簿に名前が残ることになります。
この結果、生方さんが当選圏外に弾き出される(落選する)ことになります。
<実際の比例南関東ブロック・自民党の名簿、惜敗率上位6人まで>
1 後藤 祐一 91.84 当
1 奥野総一郎 79.25 当
1 若井 康彦 67.42 当
1 生方 幸夫 66.48 当
1 本村賢太郎 65.51
1 中塚 一宏 65.10
<野党の絶対得票率が1%上昇した場合の比例南関東ブロック・自民党の名簿、惜敗率上位6人まで>
1 後藤 斎 98.71 当
1 後藤 祐一 90.58 当
1 奥野総一郎 78.46 当
1 若井 康彦 66.68 当
1 生方 幸夫 65.82
1 本村賢太郎 64.95
→生方さんが当選圏外に弾き出される!
以下、本記事では2012年の衆議院選挙で棄権した有権者が、小選挙区で民主党と、国民新党と、新党日本の候補者以外に、ランダムに投票していた場合を例に取ります。
比例では民主党と、国民新党以外の政党に、ランダムに投票していたと仮定します(新党日本は比例区に候補者を擁立していないため、ここでは省略する)。
野党の絶対得票率が1%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が1%上昇していた(有権者の100人に1人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します(前・新・元はいずれも当時。以下、敬称略。野党候補の横にある「比」マークは、比例の議席が増減したことを意味する)。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
生方 幸夫(民・前)→ 藤田 幹雄(自・元)
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
辻元 清美(民・前)→ 神谷 昇(自・新)
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主57→55、国民1→1、自民294→296、維新54→54、公明31→31、みんな18→18、未来9→9、共産8→8、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が2%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が2%上昇していた(有権者の100人に2人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
神谷 昇(自・新)→ 頭師 暢秀(自・新) 比
惜敗率の順位が入れ替わるため
杉田 水脈(維・新)→ 清水鴻一郎(維・元) 比
惜敗率の順位が入れ替わるため
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主55→55、国民1→1、自民296→296、維新54→54、公明31→31、みんな18→18、未来9→9、共産8→8、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が3%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が3%上昇していた(有権者の100人に3人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
菊田真紀子(民・前)→ 武田 将一朗(み・新)
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主55→54、国民1→1、自民296→296、維新54→54、公明31→31、みんな18→19、未来9→9、共産8→8、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が4%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が4%上昇していた(有権者の100人に4人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
田畑 毅(自・新)→ 伊藤 俊輔(維・新) 比
比例で維新の4人目が、自民の5人目を追い抜くことによる逆転現象
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主54→54、国民1→1、自民296→295、維新54→55、公明31→31、みんな19→19、未来9→9、共産8→8、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480(民主が第2党から陥落する!)
野党の絶対得票率が5%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が5%上昇していた(有権者の100人に5人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
菅 直人(民・前)→ 田畑 毅(自・新) 比
田畑は逆転現象で失った議席を取り戻す。
首相経験者の落選は2009年衆議院選挙の海部俊樹(自民)以来、戦後4人目
<北陸信越ブロック>
宮沢 隆仁(維・新)→ 藤野 保史(共・新) 比
比例で共産の1人目が、維新の3人目を追い抜くことによる逆転現象
<東海ブロック>
川田 隆(自・新)→ 佐藤 夕子(未・前) 比
比例で未来の2人目が、自民の7人目を追い抜くことによる逆転現象
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主54→53、国民1→1、自民295→295、維新55→54、公明31→31、みんな19→19、未来9→10、共産8→9、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が6%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が6%上昇していた(有権者の100人に6人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
大久保三代(自・新)→ 升田世喜男(維・新) 比
比例で維新の3人目が、自民の5人目を追い抜くことによる逆転現象
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
三日月大造(民・前)→ 神谷 昇(自・新)
神谷は逆転現象で失った議席を取り戻す
<中国ブロック>
池田 道孝(自・新)→ 赤木 正幸(み・新)
比例でみんなの1人目が、自民の5人目を追い抜くことによる逆転現象
<四国ブロック>
小川 淳也(民・前)→ 永井 一郎(自・新)
民主が四国ブロックの小選挙区で全滅する!
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主53→51、国民1→1、自民295→295、維新54→55、公明31→31、みんな19→20、未来10→10、共産9→9、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が7%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が7%上昇していた(有権者の100人に7人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
若井 康彦(民・前)→ 文月 涼(自・新)
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
鷲尾英一郎(民・前)→ 渡辺 智康(自・新)
民主が北陸信越ブロックの小選挙区で全滅する!
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主51→49、国民1→1、自民295→297、維新55→55、公明31→31、みんな20→20、未来10→10、共産9→9、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が8%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が8%上昇していた(有権者の100人に8人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
泉 健太(民・前)→ 岡崎 晃(自・新)
新原 秀人(維・新)→ 熊田 篤嗣(未・前) 比
比例で未来の2人目が、維新の10人目を追い抜くことによる逆転現象
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主49→48、国民1→1、自民297→298、維新55→54、公明31→31、みんな20→20、未来10→11、共産9→9、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が9%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が9%上昇していた(有権者の100人に9人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
武正 公一(民・前)→ 佐藤 明男(自・新)
福田 昭夫(民・前)→ 百武 公親(自・新)
民主が北関東ブロックの小選挙区で全滅する!
<南関東ブロック>
椎木 保(維・新)→ 石毛 宏幸(公・新) 比
比例で公明の3人目が、維新の5人目を追い抜くことによる逆転現象
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
中根 康浩(民・前)→ 川田 隆(自・新)
川田は逆転現象で失った議席を取り戻す
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主48→45、国民1→1、自民298→301、維新54→53、公明31→32、みんな20→20、未来11→11、共産9→9、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が10%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が10%上昇していた(有権者の100人に10人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
荒井 聰(民・前)→ 畠山 和也(共・新) 比
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
奥野総一郎(民・前)→ 石川 英男(自・新)
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
なし
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
野間 健(国・新)→ 西村 忠則(自・新)
連立相手の国民新党の議席がゼロになる!
<各党の議席の変化>
民主45→43、国民1→0、自民301→303、維新53→53、公明32→32、みんな20→20、未来11→11、共産9→10、社民2→2、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
野党の絶対得票率が11%上昇したら、結果はどう変わるのか?
もしこの選挙で、野党の絶対得票率が11%上昇していた(有権者の100人に11人が、棄権せず野党に投票していた)ら、議席は誰から誰に移るのか?
その結果を以下に示します。
<北海道ブロック>
なし
<東北ブロック>
なし
<北関東ブロック>
なし
<南関東ブロック>
なし
<東京ブロック>
なし
<北陸信越ブロック>
なし
<東海ブロック>
なし
<近畿ブロック>
熊田 篤嗣(未・前)→ 服部 良一(社・前) 比
比例で社民の1人目が、未来の2人目を追い抜くことによる逆転現象
<中国ブロック>
なし
<四国ブロック>
なし
<九州ブロック>
なし
<各党の議席の変化>
民主43→43、国民0→0、自民303→303、維新53→53、公明32→32、みんな20→20、未来11→10、共産10→10、社民2→3、大地1→1、日本0→0、改革0→0、諸派0→0、無所属5→5、計480→480
おわりに
今回は、野党の絶対得票率が11%上昇した場合の結果まで示しましたが、ここまで来ると、民主党は自民党と、日本維新の会に次ぐ第3党に転落することになります。
この43議席というのは、2026年の衆議院選挙で公示前の167議席から49議席まで減らす惨敗を喫した、中道改革連合をも凌ぐものです。
連立相手の国民新党も、衆議院の議席を全て失うことになります。
最終的な議席の変化は以下の通りです。
民主57→43、小選挙区27→15、比例区30→28
国民1→0、小選挙区1→0、比例区0→0
自民294→303、小選挙区237→249、比例区57→54
維新54→53、小選挙区14→14、比例区40→39
公明31→32、小選挙区9→9、比例区22→23
みんな18→20、小選挙区4→5、比例区14→15
未来9→10、小選挙区2→2、比例区7→8
共産8→10、小選挙区0→0、比例区8→10
社民2→3、小選挙区1→1、比例区1→2
大地1→1、小選挙区0→0、比例区1→1
日本0→0、小選挙区0→0、比例区なし
改革0→0、小選挙区なし、比例区0→0
諸派0→0、小選挙区0→0、比例区0→0
無所属5→5、小選挙区5→5、比例区なし
計480、小選挙区300、比例区180