「何かを成し遂げたら本を出したい」という人に、私が伝えたいこと

「何かを成し遂げたら本を出したい」という人に、私が伝えたいこと

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ビジネス・マーケティング
「いつか何かを成し遂げたら、本を出してみたい」
電子書籍のプロデュースをしていると、こんな言葉をよく聞きます。

「自分はまだ何も成し遂げていない」
「人に語れるような実績がない」
「もっと結果を出してから出版したい」

その気持ちはよくわかります。
実際、紙の商業出版では「何を成し遂げた人なのか」がかなり重要です。出版社は大きなお金をかけて本を作る以上、「この著者の本なら売れる」という根拠を求めます。
しかし、電子書籍は少し違います。
私はむしろ、「まだ何も成し遂げていない」と思っている人にこそ、現在進行形の自分を本にする意味があると考えています。

成功した後だから書ける本、成功する前だから書ける本

たとえば、いま事業を始めたばかりの人がいるとします。
売上はまだ十分ではない。試行錯誤の連続。失敗もする。思うようにいかず、「このやり方で本当にいいのだろうか」と悩む日もある。
だから本にするものがない、ではありません。
「自分はいま、どこにいるのか」
「何を目指しているのか」
「そこへ行くために、何をしているのか」
「なぜ、それをやろうと思ったのか」
これらをきちんと言葉にすれば、十分に一冊のテーマになります。
むしろ、成功してから振り返って書く本には残せない「途中にいる人間の感情」がそこにはあります。

読者が読みたいのは「すごい人」の話だけではない

書店には、成功した経営者や著名人の本がたくさん並んでいます。
もちろん、そうした人たちの考え方やメソッドから学ぶことはたくさんあります。
でも、読者全員が成功者だけを求めているわけではありません。
「自分と同じようなところで悩んでいる人がいる」
「この人も失敗しながら前に進んでいる」
「まだゴールには着いていないけれど、こんなことを考えて頑張っている」
そんな等身大の姿に励まされることがあります。
完成された成功談よりも、同じ山を少し先に登っている人の言葉のほうが心に届くことだってあるのです。

「現在地」を本にする

だから私は、電子書籍は「人生の完成報告」でなくてもいいと思っています。
自分の現在地を記録する。
目指している場所を書く。
そのために今日やっている努力を書く。
失敗したことも、迷っていることも書く。
そして最後に、「自分はなぜ、そこを目指しているのか」を書く。
それを読んだ誰かが、
「自分と同じだ」
「この人がやっているなら、自分ももう少しやってみよう」
と思ってくれたら、その一冊には十分な意味があります。

何も成し遂げていない「今」にしか書けないことがある

何かを成し遂げてから出版する。
それも一つの方法です。
でも、成し遂げる前の自分は、成し遂げた後にはもう書けません。
不安も、迷いも、試行錯誤も、まだ答えが見えていないからこその言葉も、すべて「今」だけのものです。
電子書籍には、それを一冊に残せる可能性があります。
「何も成し遂げていないから、本なんてまだ早い」
そう思っている人に私は伝えたい。
あなたがいま何かを目指し、悩み、それでも行動しているのなら、その現在進行形の物語が、同じ場所で立ち止まっている誰かの背中を押すかもしれません。
本は、ゴールした人だけが出すものではありません。
走っている途中だからこそ書ける本もあるのです。
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