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「デザインに必要な力は何か?」と問われたら、色々回答はあると思いますが、「国語力」とか「言葉の力」、「表現力」と答えるデザイン関係者が意外に多いようです。それは、デザインが人の「思い」を「カタチ」にする創作活動であるためだと思われます。「思い」が様々な人の手を経て「カタチ」になるまでに多くの言葉を必要とするので、人々が「言葉の力」でコミュニケーションを取ることが非常に大切になります。

企業や商品、ユーザーはどのようなものか、広告に用いるアイテムや色彩はなぜそれなのか、コピーは何を伝えたいのか、キャッチコピーはなぜその位置でその大きさなのか、コピーの書体はなぜその書体なのか、ビジュアル・商品情報・スペックなど、構成要素はなぜその配置なのか等々、すべて言葉で説明できるぐらい作り込んで「思い」を「カタチ」にするのがデザインなのだと思います。

ただ、言葉が心に追いつかない時ってありますよね。でも、無理に言葉を心に追いつかせる必要はないのだと思います。そんな時は、沈黙も言葉の1つだと思えばいいでしょう。沈黙を、散文の中にある句点や段落の空白のように扱えば良いのです。沈黙はスルーではありません。文章を読んでいて、句点や段落の空白が来た時、今やっている文章を読む行為自体をスルーしてしまう人はいないでしょう。句点や段落の空白が来た時、それまで読んだ内容から、これから先を続けて読むか別の所まで飛んで読むか、そのまま読むことを止めるかを決めることはあると思います。それはスルーではありません。そこまで文章を読んで来た意義を考えている作業です。言葉が心に追いつかない時は、そのような作業をすれば良いと思います。言葉が立ち止まることで心の方から近寄ってくることがあります。心が、立ち止まった一連の言葉に近づいてくると、次第にその心を言葉にすることができるようになります。そしたら、また、「思い」を言葉にしていく作業を始めれば良いのです。

デザイン作品が1つできた時、「これで本当にいいのだろうか?」「何かしっくりしない」と感じたら、一晩それを寝かせて、翌朝にその作品を再び眺めてみるということは良くあると思います。それは、心に追いつかない言葉(具体的イメージ)に句点と空白を設けて、一晩寝かせて、心の方から言葉に近づいて来るのを待っているのだと思われます。それで、昨日作ったデザイン作品を修正した時、なぜそうしたのかを言葉にしてみましょう。あるいは、昨日のままで良いと考えた時、なぜそのままで良いのかを言葉にしてみましょう。

確かに、デザイン力を上げていくのに、言葉の力(表現力)はとても大切な気がします。例えば、デザインキーワードとして、「ポップ」「スタイリッシュ」「ナチュラル」といった言葉はよく使われますが、クライアントから「ポップなデザインにして欲しい」と言われても、どんなイメージのポップなのかが分かりません。クライアントがそれをより具体的に説明できる表現力を持っていれば良いのですが、そうでない場合が多いでしょう。そんな時、デザイナーにはイメージをより具体的なものに引き出せる表現力が必要なのだと思います。


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