我慢するのもしんどい。自由にしていいと言われるのも怖いあなたへ

我慢するのもしんどい。自由にしていいと言われるのも怖いあなたへ

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「我慢するのもしんどいんです。
でも、自分の好きなようにしていいと言われるのは、もっと怖いんです。
どっちみち、しんどいんです……」

以前、カウンセリングに来られた58歳の女性が、涙を流しながらそう話してくださいました。

その方は、子どもの頃から
「お姉ちゃんなんだから」
「しっかりしなさい」
と言われながら育ち、ずっと誰かのために我慢してきた方でした。

家族のことを優先する。
自分の希望は後回しにする。
迷惑をかけないようにする。
失敗しないようにする。

そんな生き方が、いつの間にか当たり前になっていたのです。

ある時、その方はご主人から
「自分の部屋を好きなようにしていいよ」
と言われたそうです。

本来なら、嬉しいはずの言葉です。

でも、その方の心に湧いてきたのは喜びではなく、強い不安でした。

「そんなにお金を使って大丈夫なの?」
「私のために、そこまでしてもらっていいの?」
「自分で決めて失敗したらどうしよう」

自分のために願っていい。
自分の好きなように選んでいい。
幸せを受け取っていい。

そう言われた瞬間に、怖くなってしまったのです。

これは、決して珍しいことではありません。

長い間、我慢する側で生きてきた人は、
「自由にしていいよ」
「好きにしていいよ」
と言われると、かえって不安になることがあります。

なぜなら、自分で選ぶということは、
自分の願いに責任を持つことでもあるからです。

誰かが勝手に決めたことなら、文句を言うことができます。
でも、自分で「こうしたい」と言ったことなら、結果も自分で受け止めなければいけない。

それが怖いのです。

本当は、自分の願いがないわけではありません。

可愛い部屋にしたい。
心地よく暮らしたい。
もっと大切にされたい。
自分の人生を、自分の好きな色で彩りたい。

そんな願いは、ちゃんと心の奥にあります。

でも、長い間
「私なんかが望んではいけない」
「私が我慢すればいい」
「自分のためにお金や時間を使うのは申し訳ない」
と思ってきた人ほど、受け取ることに罪悪感を感じてしまいます。

だから、いきなり大きく変わろうとしなくて大丈夫です。

まずは、小さなところからでいいのです。

今日は何を食べたいのか。
本当は何が嫌だったのか。
誰に気を遣っていたのか。
何を我慢していたのか。
本当はどうしてほしかったのか。

その小さな本音に気づくことから、心は少しずつほどけていきます。

我慢するのもしんどい。
でも、自由にしていいと言われるのも怖い。

そんなふうに感じるあなたは、弱いわけではありません。

これまでずっと、誰かのために頑張ってきたのだと思います。

ただ、これからは少しずつ、
「私も幸せになっていい」
「私のために選んでもいい」
「私の気持ちを大切にしていい」
と、自分に許可を出していく時間が必要なのだと思います。

話す内容がまとまっていなくても大丈夫です。
涙が出ても、うまく言葉にならなくても大丈夫です。

夫婦関係、家族関係、職場の人間関係の中で、
本音が言えずに苦しくなっている方は、
電話相談でお話をお聴きしています。

ひとりで抱え込まず、まずは安心してお話しください。

蒼野温子
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