教養としてのキリスト教⑦:現代のエキュメニカル運動
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エキュメニカル運動:400派以上に分かれたキリスト教の教派を超えた結束を目指す教会一致運動、超教派運動。さらにはより幅広くキリスト教を含む諸宗教間の対話と協力を目指す運動のことを指す場合もあります。理念的にはエキュメニズム(世界教会主義)と言いますが、共産主義神学とも言える解放神学(「魂の救いはキリスト教で、社会の救いはマルクス主義で」)の出現に見られるように、唯物無神論の体系である共産主義を克服できず、挫折しました。
第2ヴァチカン公会議:1962~1965年。ローマ教皇ヨハネ23世の下で開かれ、後を継いだパウロ6世によって遂行されたカトリック教会の公会議で、エキュメニカル運動が重要な議題の1つでした。カトリックとプロテスタントの交流という点では評価できるものの、解放神学(共産主義神学)の問題で一致できませんでした。解放神学とは端的に言えば、「魂の救い」はキリスト教によるものの、貧困・差別・抑圧などに苦しむ人々の「社会的救い」についてはキリスト教はなすすべもなく、社会分析の理論と実践体系を持つマルクス主義を導入するというものです。これは戦闘的な唯物無神論に基づくマルクス主義をキリスト教が導入するという点で論理破綻であり、総合的社会運動の理論と実践が欠けているというキリスト教の根本問題が浮き彫りになったとも言えます。
WCC(世界教会協議会):1948年に成立した、プロテスタント主導によるエキュメニカル運動の組織。ここでも解放神学の問題があり、そのアジア版である韓国の民衆神学やフィリピンの闘争の神学が提起する問題はキリスト教の根本問題につながるもので、逆に教派一致の難しさを明らかにすることになりました。