ダンテ『神曲』地獄篇第1歌でボキャブラ・アップ:第38連句

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【C.H.Sisson英訳】
The course I think would be the best for you,
Is to follow me, and I will act as your guide,
And show a way out of here, by a place in eternity,
【Mark Musa英訳】
And so, I think it best you follow me
 for your own good, and I shall be your guide
 and lead you out through an eternal place
【野上素一和訳】
私はきみのために策をねり解決の手段を見つけたから
従(つ)いてき給え、私が案内者になってあげよう。
きみをここから永劫の場所へつれていくことにしよう。
【平川祐弘和訳】
おまえについてはいろいろと考えた、一案がある、
 私について来い、おまえを案内してやる、
 ここからおまえを永劫の場所(地獄)へ連れて行く、

【語句】
course=進路、(行動の)方針・方向、一定の教育課程。
act as=~の役を務める。
by=~を経由して。
eternity=永遠、永久、(死後に始まる)永遠の世界、来世。
I think it best you follow me=itは形式目的語、you以下は真目的語であるthat節です(thatは省略)。
good=利益、ため、幸福、福利。
永劫の場所=地獄界などの霊界を指します。

【解説】
 かくしてダンテは案内者にしたがって地獄から天国までつぶさに見、さらに『神曲』を著したことで、今度は彼自身が案内者となって地上に生きる人間を導くようになるわけです。そして、近世において同じように地上界と霊界を往来し、その様相を『天国と地獄』などの著作で伝えたのが、400年後に出て来たスウェーデンボリ(スウェーデンボルグ、1688~1772)です。30年間にわたり、10万人の霊と会話し、交流したと言われます。同時代人のカントやゲーテをはじめ、後代のバルザック、ヴィクトル・ユーゴー、ドストエフスキー、ヘレン・ケラー、リンカーン、エドガー・アラン・ポー、ストリントベリ、ボルヘスなどがスウェーデンボリの影響を受けたことで知られています。最も有名な『天界と地獄』は40カ国語に翻訳され、日本でも鈴木大拙らが翻訳していますが、生前公開されていない『霊界日記』などにおいては、ダビデ、パウロ、メランヒトンらが地獄に堕ちたと主張するなど、衝撃的内容が多くあります。
「スヴェーデンボリの考え方はこの点において崇高である。霊界は特別な、実在的宇宙を構成しており、この実在的宇宙は感性界から区別されねばならない英知界である。」(カント)
「私にとってスヴェーデンボリの神学教義がない人生など考えられない。もしそれが可能であるとすれば、心臓がなくても生きていられる人間の肉体を想像する事ができよう。」(ヘレン・ケラー)
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