勉強のコツ⑫:比較読書(comparative reading)は分析能力を高める
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ところで、読書は量の確保も必要ですが、その効果も考えて、質を高めることが重要です。ここで有効なのが複数の情報源を持つことでしょう。例えば、新聞を1紙だけでなく、論調の異なる2紙を取ると、1つの事件に対しても2つの見方があることを知ります(1紙だけだとまずその意見をうのみにしてしまいがちです)。具体的には読売新聞と朝日新聞、読売新聞と日本経済新聞、朝日新聞と日本経済新聞などといった組み合わせが考えられるでしょう。さらに読売新聞とデイリー・ヨミウリ、朝日新聞とヘラルド朝日といった組み合わせですと、日本語表現と英語表現の対応や記事の扱い方の違いについても知ることができるでしょう。
同様に英字週刊誌でも、タイムとニューズウィークを同時に購読すると、物事に対する見方や知識が多様になってきます(タイムはけっこう企画にこだわっており、ニューズウィークは相当タイムを意識しているので、対抗企画をよく打ちます。パクリもありますね)。また、タイムとエコノミストを同時購読すれば、タイムは写真誌・ビジュアル誌としか思えなくなりますし(けっこう読者にこびています)、エコノミストは反対に文字ばかりですが、イギリス英語の持つ「センス」に嫌でも気づかされていくでしょう(タイムを悪く言う人はいても、エコノミストを悪く言う人は滅多にいません)。あるいはニューズウィークの日本語版と英語版を同時購読すると、日本語版スタッフの言語能力の高さを知ることができるでしょう。
つまり、情報源が少ないと判断材料が少ないので、その情報をそのまま「そういうものか」と受け止めるしかありませんが、情報源が複数になってくると、別に比較するつもりがなくとも、ただ読み流していくだけで多角的な見方が可能になってくるのです。したがって、通常の読書でも、1つのテーマに関して複数の本を読んでいくことが望ましいわけです。これが「比較読書」と呼ばれる手法です。