挫折感を克服するための心理学⑤:「してもらってうれしかったことは+αして人にもしてあげる」+「されて悲しかったこと、してもらえなくて悲しかったことは絶対に人にしない」の2原則が人間関係を劇的に変えていく

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 実際に人間関係でひどい目に会い、傷つき、挫折した人は多くいますが、どんな大変な立場を通過した人でも、必ずといっていいほど人間関係を劇的に変えていく方法が「してもらってうれしかったことは+αして人にもしてあげる」+「されて悲しかったこと、してもらえなくて悲しかったことは絶対に人にしない」という2大原則です。傷ついた経験がある人ほど、人の優しさに敏感ですが、「あの時、自分の話をうんうんと聞いてくれてすごくうれしかった」とか、「この人だけが自分の良さを認めてくれた」といった体験を少なからず持っているものです。これは宝物と言ってもいいものですが、これをそのままにしていてはいけません。そうしてもらったうれしさ、ありがたさを分かっているわけですから、自分も他の人に対して同じようにしてあげるのです。しかも、自分なりの工夫として「+α」を加えていった上です。そして、逆に「あの時、こんなことをされて自分は本当に傷ついた」「こうして欲しかったのに誰もそうしてくれなかった」といった体験もたくさんあることでしょうが、これを絶対に人に向けてはいけません。「自分もこんな目にあったんだから、人にも」という発想は「復讐の心理」であり、復讐が復讐を呼んで繁殖していくことになります。ここで重要なことは「私が味わったような思いは私の所で終わらせる」「自分の所で悪い流れは断ち切る」という強い決意なのです。家族関係で悲惨な思いを味わった人も、友人関係で裏切られた人も、恋人関係で傷ついた人も、「この私(他の誰かではありません)を人間関係の転換点とする」と思い切れた時から、人間関係は変わり始めるのです。具体的にこの2原則を実行していくと、時間はかかりますが、人間関係は劇的に変わっていきます。誰かが自分を頼りにするようになり、誰かのために「必要とされる自分」に喜びを感じるようになった時、「うらみつらみ」や「くよくよ」からなかなか脱却できなかった段階を一つ超えたことを感じるでしょう。

【コラム】
 「自分は誰からも理解されていない」という言葉はよく聞きますが、シビアに言えば、こういう人は「誰も本当に理解したことがない」人だとも言えます。「追いかけると逃げていくが、どうでもいいやと思うと寄ってくる」(まるで恋愛みたいですね)という逆説のごとく、「理解されたい、理解されたい」と思い続けていると全然理解してもらえないものですが、「自分のことはもうどうでもいいや。それより他の人を理解できるような自分になろう」と開き直って努力していると、不思議なことに自分を実によく理解してくれる存在にめぐりあったりするものです。これも「人間関係の妙」といったものなのでしょう。
 また、「人脈が次から次へと広がる人」と「人間関係が行き詰まる人」は一見似たような感性を持っていますが、その内実は正反対と言ってもよいでしょう。似ているのは「相手の目に自分がどう映っているか」に関心を持つ所から始まって、「他の人の心の動き」に敏感であるという所ですが、前者は「自分が語る一言が相手の心にどんな波紋を呼んでいるか」を感じ取ろうとしており、後者は「相手が自分に対してどう思っているか」に対してアンテナを張り巡らしています。この2つの違いははっきり区別しなければなりません。
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