ある日突然、Instagramが「コミュニティ規定違反」として永久停止。ログインしようとするとFacebook↔Instagram↔2段階認証の間をぐるぐると飛ばされ続け、本人確認すら提出できない——。実際にこのような無限ログインループに陥ったケースについて、当事務所のサポートにより米国Meta社への書面送付から約3週間で、Instagram・Facebookのすべてのアカウントが復活した事例をご紹介します。同じように「ボット・偽アカウントの疑い」と判定されてしまった事業者の方のご参考になれば幸いです。
■ ご相談の概要
今回ご相談いただいたのは、海外古着の物販ビジネスを運営されている事業者の方のケースです。事業用のInstagramアカウントを中心に商品情報やノウハウを発信されており、同じ電話番号に紐づくかたちで個人用のInstagramアカウント(お子様の成長記録)と、それらに連動するFacebookアカウントも運用されていました。
ある日、これらのアカウントが一斉にログイン不能となり、表示されたのは「アカウントの信頼性に関するコミュニティ規定違反」というメッセージ。アプリ内から異議を申し立てたところ、翌日には永久停止と判定されてしまいました。一部のアカウントでは本人確認書類(運転免許証)をすでに提出済みだったにもかかわらず、結果は覆りませんでした。
そこで当事務所にご相談いただき、米国のMeta社宛に異議申立書(アカウント停止解除申請書)を作成し、米国内から配達記録の残る書留郵便で発送したところ、発送から約3週間後にInstagram・Facebookのすべてのアカウントが復活しました。ご本人には、なりすまし・ボット利用・自動操作・スパム送信といった規定違反にあたる行為は一切ありませんでした。それにもかかわらず複数アカウントが同時に「ボット疑い」として停止された背景にInstagram
は、Meta社の自動判定システムによる連鎖的な誤検知の可能性が考えられます。
■ 無限ログインループ:Metaに一切アクセスできない異常事態
本件で特に深刻だったのは、停止と同時に発生した無限ログインループです。Facebookにログイン→Instagramの停止画面へ強制遷移→Instagramにログイン→永久停止と表示。広告マネージャーにログイン→2段階認証を要求→正しいコードを入力→再び認証画面へ戻る——。ご本人がどの入口からMetaのサービスに入ろうとしても、最終的にどこかの「停止」「認証要求」「ループ」のいずれかに行き着いてしまい、Meta社のサポート画面や本人確認窓口にすら到達できない状態でした。
通常はアプリ内の異議申立てフォームを使うのが第一手ですが、本件のようにMeta社のいずれの画面にもログインできない場合、その第一手すら取れません。だからこそ、外部から正式な書面を米国本社へ届ける手段の意味合いが大きくなります。
■ なぜ正当なビジネス利用者が「ボット疑い」と判定されるのか
悪意ある利用がまったくないにもかかわらず、ビジネス利用者がボット・偽アカウントと判定されてしまう背景には、自動判定システムが拾いやすい「機械的に見える行動パターン」がいくつか存在します。
1. ビジネスとしての高頻度な投稿・反応・DM対応。1件1件は正当な活動でも、「短時間に多数のアクションを起こす利用者」として自動判定で目立ってしまうことがあります。
2. 個人用と事業用、複数アカウントの同時運用。同じ端末・同じ電話番号・同じ回線から複数アカウントを操作している場合、自動判定上は「不審なアカウント間連動」と見なされる可能性があります。
3. 海外取引にともなう多地域アクセス。海外との通信や国外IPからのアクセスも「不審なログイン」のフラグの対象になり得ます。
これらはいずれも、ボットを使った大量フォローや、なりすましによる詐欺アカウントとは本質的に別物です。にもかかわらず、自動判定システムは「パターンの類似性」だけで判定するため、悪意のない事業者が巻き込まれてしまうことがあります。
■ 広告マネージャーのデータ消失という二次災害
本件では、大元のアカウント停止と連動して、Meta広告マネージャー側にも深刻な障害が発生していました。PCブラウザからは二段階認証の無限ループに陥り入れず、スマホアプリからは辛うじてログインできるものの、これまで運用してきたキャンペーン・実績データが一切表示されない(全消去状態)という状況でした。
事業者にとって、広告マネージャー上のデータはこれまでの広告運用の履歴であり、現に予算を投じてきた事業活動の証跡そのものです。これが突然消えるというのは、逆に言えば「実際に予算を組んで広告運用していた本物の事業者である」ことの強い裏付けになります。今回の異議申立書では、この不具合状況を「事業実害」かつ「本物の事業者である証拠」として、書面の中でMeta社に明確に伝えました。
■ 米国内からの書留郵便による異議申立書の送付
アプリ内から異議を申し立てても、「アカウントの信頼性に関するコミュニティ規定違反」と判定は覆らず、ログインループで入り口にすら到達できない状態でした。そこで当事務所では、事実関係と規定上の論点を整理した「アカウント停止解除申請書」を作成し、米国のMeta社(Community Operations)宛に、米国内から配達記録の残る書留郵便で送付しました。書面では、主に次の点を整理してお伝えしました。
・実在する正当なビジネス事業者であること
・規定違反にあたる行為は一切ないこと
・無限ログインループによりMeta社のサポート手段に届かないこと
・広告マネージャーの実害が「本物の事業者である証拠」になっていること
・複数アカウントの一斉停止はAI判定の連鎖的誤検知である可能性が高いこと
なお、当事務所が行うのは、お客様ご本人の主張を整理した書類(異議申立書・書留郵便物など)の作成・発送の代行です。行政書士はMeta社との交渉や代理を行うことはできません。また、書面の送付により必ずアカウントが復活することをお約束するものではなく、解除を保証するものではありません。
■ 今回の結果:発送から約3週間で全アカウントが復活
書面を米国内から発送してから約3週間後、ご本人より「停止されていたInstagram・Facebookのアカウントがすべて復旧した」とのご報告をいただきました。事業用・個人用のいずれのアカウントについても、復活が確認できた事例です。とくに事業用アカウントは海外古着の物販ビジネスの大切な発信拠点であり、停止期間中はビジネス活動そのものが止まってしまっていた状況でした。短期間で復活できたことで、すぐに事業を再開していただける運びとなり、ご本人にも大変お喜びいただけたケースとなりました。なお、解除されるまでの期間や結果はケースによって異なり、必ず同じ結果になるとは限りません。
■ 同じケースで停止された際の注意点
・ログインループ中に同じ操作を闇雲に繰り返さない(自動判定システムからさらに不審な行動と見なされるおそれがあります)
・広告マネージャーの実害は請求書・決済履歴・スクリーンショットなど「証拠」として保存する
・関連アカウントへの影響(同じ電話番号・端末・回線で運用していた他のアカウント)を最初の段階で整理する
・諦めて長期間放置しない
■ ご相談について
InstagramをはじめとするSNSの凍結・停止でお困りの方は、ココナラの出品サービスよりお気軽にご相談ください。停止通知やログインループの記録のスクリーンショットをもとに、対応の可否や進め方を確認のうえでご案内いたします。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的助言を構成するものではありません。掲載した事例は実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して再構成したものです。結果は個々の状況により異なります。当事務所は書類の作成・発送代行を行うものであり、相手方との交渉・代理は行いません。