久しぶりの帰国

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2度目の妊娠がわかり、久しぶりに2歳の息子を連れてベトナムに戻り、2人目を出産することにしました。夫は引き続き日本で仕事を続け、1年後に再び日本での生活をまた始める予定です。

5年以上の間、日本での生活や仕事、そして出産の経験から、日本の生活には慣れていました。しかし、2度目の妊娠でベトナムでの出産を選択したのは、日本で周りのサポートが得られない中での育児と出産が大変だと感じたからです。それに加えて、つわりもつらく、ベトナムの食べ物が恋しくてたまらなくて、ずっとベトナムに早く帰りたいと思いました。ただ、長男が期間中保育園に通っていたため、私は妊娠の5か月目にようやくベトナムに戻ることができました。

ベトナムの北部の山岳地帯にある実家に戻ってきました。実家は国道に面しているため、少し埃っぽいことや、公園がないため、子供を日本にいたときのようにきれいな公園に連れていくことができない以外は、のんびりとした生活がとても快適な場所でした。実家は山と川に囲まれ、長男には毎日自然に触れ合わせることができる点が魅力でした。

ベトナムに戻ってきて気づいたこともたくさんあります。例えば、食事の準備にはとても手間と時間がかかります。日本ではスーパーで簡単に調理できる食材が手に入りますが、ベトナムでは特に田舎では食材は下ごしらえから始めなければなりません。例えば、野菜の場合、購入後に根を取り、丁寧に洗い、肉の場合は皮をむき、スライスしてから調理するなど、手間がかかります。薪を使って調理する場合はさらに時間がかかります。現代ではガスコンロや電気コンロが一般的ですが、実家では両方とも使っている上に、薪を使って料理もしています。この手間と時間をかけた食事の準備が、ベトナムの生活をゆっくりと進め、食事をより美味しく感じさせ、食事を大切にする気持ちを芽生えさせます。

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                 揚げ豆を食べたいなら、自分で揚げなければない

また、田舎では、多くの家庭ができるだけ食材を自家生産しています。野菜や果物、そして鶏や魚を飼い、食べ物は新鮮で保存料も使われていません。私の親も大きな庭で、野菜、自家製の卵や鶏肉を育っています。

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            パパイヤの実がなる時期

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                                        親の自家生産

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                                           親の自家生産

ベトナムの家族は共に食事を摂ることを非常に重要視し、その日のハイライトとしています。母親たちはどれだけ忙しくても、朝早く起きて昼と夜には家に戻り、家族のために食事を用意します。もちろん、できないときは他の家族メンバーが手伝います。食事の時間になると学校や仕事場など、他のメンバーも必ず家に戻ります。みんなで一緒に食事の時間を大切にしているため、誰かが誘われていても、お昼を待っている旨を伝えれば理解され、尊重されました。これは彼らが同じく食事の時間を大切に考えていたからです。

ベトナムの家では、特に地方ではチャイムがないことが一般的です。面白いことに、多くの家庭が犬を飼っており、訪問者が到着すると犬の吠え声が通知の役割を果たしています。これが実質的なチャイムの代わりとなっているんです。犬のいない家庭では、大声で主人の名前を呼ぶことで問題ありません。

私はベトナムで生まれ育ち、その後5年以上日本で生活した経験から、自分の国が当たり前だと思っていたことが他の国では珍しいものであることに気付きました。そのような異文化での経験によって、故郷である場所を新鮮で興味深いものが数多くあると見ることができるようにもなりました。


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