【まあそれはいいとして。】

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ビジネス・マーケティング
さて。前回はAIの妄想を語ったわけだけど、今日は、のび太君の机からタイムマシンに乗って過去を冒険したい歴史好きのオッサンの、トップクラスに好きな人物を軽めに紹介しよう。(笑)

…本当タイムマシン出来ないだろうかなあ。稀代の戦略家の皆様に会ってみたいなあ。

バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンの方がリアリティあるか?

是非作って!戻ってこれなくなるリスクを考えたら、運賃は前払いだな、きっと。(笑)

では、ボチボチはじめようかね。

早速なのだが、戦において生涯無敗の男といえば…?

そう、アレクサンダー大王。イスカンダルとも言う。

彼は東洋の項羽と並び、個人の武勇と戦場でのひらめきにおいては人類史トップに君臨するであろう人物である。

父親が作ったマケドニア王国の軍隊(重装歩兵のファランクスなど)を使って、戦場での「敵の弱点を見抜く野生の勘」だけでペルシア帝国を滅ぼす…親の七光りではあるが、やっちゃってくれます。アレク。

ただね、「何のために戦うのか、勝った後どうするのか」というグランドデザイン(国家生存戦略)が完全に欠落してたんで…ただただ東へ進み、部下に「もう限界です」と泣きつかれて引き返し、32歳で急死。帝国はあっさりと分裂(ディアドコイ戦争)しました。おいおいおい。

ビジネスで例えるならさ、創業者であるカリスマ社長が、天才的な営業力で競合をすべて叩き潰して市場を独占したものの、社内に再現性のある仕組みを何も残さなかったため、本人が急死した瞬間に役員たちが派閥争いを始めて会社が空中分解した、という状態みたいなもんよ。(笑)

で、次。はい、僕の大好きなハンニバル。

カンナエの戦いでローマ人ぶっ潰した、あの男よ。

「包囲殲滅戦(少ない兵力で、数で勝る敵を包み込んで全滅させる)」という、戦術の芸術品を完成させたあれ。アルプス越えという誰も予想しないルートを選択する奇襲のセンス。

戦場ではローマ軍をボコボコにしたけど、ローマの本質が「強固な同盟ネットワークと、何度全滅しても湧き出てくる無限の動員力(リソース)」であることを見誤って、カルタゴ本国からの政治的・補給の支援を取り付ける仕組み(ロジスティクス)を作れずに、最後は持久戦(ファビウス戦略)に持ち込まれてジリ貧で敗れる。

なんていうオチだよ。まったくよ。

クラウゼヴィッツのいう「戦争は政治の継続である」という視点が欠けてたお方だったわけ。

そして…さあ、登場してもらうよ。彼に。

僕の好きな歴史上の人物、ワン・ツー・スリーを争う男。

政治・広報までをシステム化した天才!かつ、女好きの寝取り?の天才。

ユリウス・カエサル!

ふふっ…まずね、この人。根本はずる賢いのよ(誉めてる!)。彼の著書『ガリア戦記』読んだらわかるんだけど、あれ単なる戦争の記録ではなく、ローマ市民(有権者)に向けた「俺はこれだけ成果を出している」という最高のプロパガンダ(広報戦略)でやんす。

もうね、彼の真骨頂は、戦場での勝ち負け(戦術)の前に、「どうすれば勝った後に自分の権力を不動のものにできるか」という仕組みの設計をしてるわけよ。まず、計算よ。したたかすぎるわ。

でね、彼. 兵士の給与を自腹で手厚く保障し、軍隊を「国家のもの」から「カエサル個人の運命共同体」に変えるインセンティブ設計も、ちゃっかりやってる。どういうことかわかるよね?(笑)

まあまあ、そんなことやってるからさ、既存のルール(共和政)を壊しすぎて元老院の激しい嫉妬を買うことになるわけで、そして…、うん。みんな知ってる「ブルータス、お前もか」。

でもねー、僕が好きなのはここなんだよね。彼自身もフツーに狙われることくらい分かってたとおもうんだけど――なぜか「丸腰」だった。なぜに?

いやいや、フツーに考えたら「なぜに?」なのよ。あえて言うなら、

「カエサルだから。」

で納得してしまう僕がいるのよね。

そんな彼が設計した「帝政への移行」というグランドデザインはね、養子のオクタヴィアヌス(初代皇帝)に完璧に引き継がれて、その後400年続くローマ帝国のインフラとなったわけだけどね。

さーて、次は。マキアヴェリの『君主論』や『韓非子』いこう。

この人たちはね「人間という、感情で動く不確実なリソースを、どうシステムに組み込むか」という、統治と人間の本質(リアルポリティクス)の領域なのですよ。

クラウゼヴィッツやリデル・ハートが「戦場(市場)のハッキング」だとしたら、マキアヴェリや韓非子は「人間心理とインセンティブのハッキング」の技術。

この2人に共通してるのは、徹底した「性悪説」です。

「信頼や精神論(頑張リズム)で組織を動かしようとするな、システム(法と術)で動かせ」という冷徹な割り切り。いや、急にアメとムチ(笑)

韓非子に至っては「二柄(にへい)」。

人を動かすのは「利益(賞)」と「恐怖(罰)」の2つのレバー(柄)だけである。以上。

リーダーが部下に舐められたり、情に流されたりした瞬間に、組織の構造は崩壊するという指摘は、現代のマネジメントや評価制度の設計そのものだよね。

マキアヴェリの「愛されるより、恐れられよ」も同じようなもんで、「愛されるかどうかは相手の気分次第だが、恐れられるかどうかは自分のコントロール下にある」という言葉。

これは単なる暴君のすすめじゃなくて「コントロール不可能な変数(他人の感情)に依存するな、コントロール可能な変数(仕組み・状況)で勝負せよ」っていう、合理的な戦略論。

あ、でも勘違いしないで?僕の経営スタイルではないよ。

以前、ハンニバルとローマの話を書いた時にも触れたけど、基本的には、主従関係の権力命令タイプではなく、契約、合意、機能と取引的な組織だからね。(マキャベリズムは裏で仕込みはしてたけどね)

まあ、他人からみれば権力を放棄してるようにみえるだろうけどね。社員ではあるが、互いにプロだろ?っていうスタンス。

アットホームな会社だったのですよ?(大笑)嘘じゃないから。本当。

ただね、世間一般のいう「家族みんなで仲良し!」みたいなぬるい意味じゃなくてさ、「お互いプロとして契約と合意で割り切ってるからこそ、無駄な感情のドロドロがなくて、結果的に一番居心地がいい(=アットホーム)」

っていう、究極にドライな意味での「アットホーム」だからね。

ガチガチの恐怖政治を強いるブラック企業の悪党社長じゃねえからな。カエサルみたく、絶対的な規律には容赦しないけどさ。

ま、僕のスタイルを「一言」で言うなら、「ロジカル・ファシリテーション・コーチング・サーヴァント」だね。

並べただけじゃん?って?言うなや(笑)。

指示や命令(ティーチング)じゃなくて、「質問(どうすればいいと思う?)」によって相手の意見や主体性を「引き出す(Coach)」スタイルなわけだけど、

一般的にいう「優しいコーチング」のイメージじゃねえから。TOC思考プロセスやKT法とかのロジックを裏にガッツリ仕込みつつ、社員が自走しやすいようにハメていくスタイル。

もともと高卒のポンコツ社長だったし、従業員なんて基本的に無能がデフォルト。かつ、面従腹背がデフォルトじゃん?で、猫をかぶって「また社長が綺麗事を言っている」ってなるに決まってんだから。

そもそも、超小企業なんかに優秀なやつが来るわけないし!(失礼)

あ、いやね。超エリートが集まる大企業ではないからこそ、指示とか命令ってあんまり意味ないと思ってんのよ。

上から目線でさ、「なぜ言った通りにできないんだ!」「もっと考えて動け!」「しっかりしろ」「やる気あんのか」「真剣にやれよ」と、部下に自分の理想を押し付けて怒る人多いけど、

仕事できないデフォルトに命令したって、生産性、効率、効果、能率が上がると思う?

いや、無理。

それを実現させられるなら、アナタ様は超絶すごい方だと思いますけども!

幸い、僕がポンコツだから、ポンコツがどこで詰まるかは手に取るようにわかる。だからさ、TOCのロジック、システム、メカニズムなんかを、フラットな会話の流れの中でそれとなーく植え付けていくわけ。

TOCやKT法を勉強しろって教科書を渡したところで、読むわきゃねーんだからさ。

対話しながら、視点を変え、視野を広げ、逆転させたり、If then? Given that? ってね。

「何を変えるの〜?何に変えるの〜?どのように変えるの〜?もし〜ならばあ?どうなるのかなあ?もし、そうなったら、どんなマイナス面があるかなあ?何が問題で、何が問題でないのかなあ?」

みたいな(笑)。

…誰かに似てると思わない?うん、名探偵コナンの真似。

こうやって相手に喋らせるとさ、こっちがどうすれば思い通りに動いてくれるかの答えというか、ヒントを、自ら暴露してくれるじゃん?何に価値を置いてて、何を嫌がってるか、とかさ。

で、互いに利害を一致させて共犯化していく。カエサル並にずる賢いやり方だろ?(ニヤリ)

僕、じきじきに「戦略MQ会計」レクチャーしてたしね。

時々、当時の社員と食事したりするんだけど、相変わらず皮肉言いやがる(笑)。オモロイ(大笑)。

はい、話戻すね。相変わらず脱線するねえ

じゃあ次。あと好きなのが、ネルソン提督にウィンストン・チャーチル。

このあたりで「戦略・統治・リーダーシップのグランドスラム」を完全に達成してるやろ?(笑)まあ、たいして分かってない、分かったフリしてるミジンコですけどね。

この二人が加わるとさ、「圧倒的逆境における『意志』と『ナラティブ(物語・言葉の力)』のマネジメント」という、超、人間くさくて、かつ強力なピースがガチッとハマるわけよ。

ネルソンといえば「ネルソンタッチ」よ。なんやそれ?って。

ネルソンはね、事前に部下の艦長たちを集めて徹底的に作戦を議論して、戦場では「各員、自分の頭で考えて一番敵に近いところに突っ込め。細かい指示は出さん」という信頼ベースの組織編成というか、分散型のシステムを作ったのよ。

まあまあ、私生活では不倫でスキャンダルまみれるわ、戦場では片腕と片目を失っても「俺には敵の退却信号は見えない(見えない方の目で見たから)」と言い張って突撃する猛烈な目立ちたがり屋。

でもね、部下への配慮は超一流で、全軍のモチベーションを文字通り限界突破させるカリスマですわ。

そして、同国の英雄ウィンストン・チャーチル。第二次世界大戦時、ナポレオン以上の絶望(ヒトラー率いるナチス・ドイツ)にたった一国で立ち向かった怪物よ。

フランスが降伏して、イギリスもいつ滅びてもおかしくない絶望的な状況(バトル・オブ・ブリテン)でね、彼は「我々は海岸でも戦う、着陸地でも戦う、断じて降伏しない」っていう、狂気すら感じる「言葉の力(ナラティブ)」だけで、絶望していた国民の戦意をシステムとして維持し続けた。

もしここでイギリスの心が折れていたら、アメリカが参戦する(大戦略の前提)前にゲームオーバーだったんじゃねえかな。いや、わからんけどもな。

朝からベッドで葉巻を吸い、四六時中ウイスキーを煽り、気分の浮き沈みが激しくって、平時(戦後)には一瞬で首相をクビになるっていう…文字通りの社会不適合者なのよ?

しかし「国家存亡の危機」という極限のバグが発生した瞬間にだけ、世界で最も頼りになる最高執行責任者(COO)。

イギリス人も調子いいわー。ヒトラーがやべえヤツって気づいた瞬間、「あの男しかおらん!」で呼ぶって。(都合良すぎるだろ。颯爽と登場するチャーチルもチャーチルだけどさ(笑))

終わったら、終わったで…本当、ねえ?(大爆笑)

でね、彼らから学べるものってね、

韓非子やマキアヴェリはね、人間の弱さや利己的な本質をコントロールする冷徹なシステムを説いたんだけど、 ネルソンやチャーチルはシステムの限界を超えた極限状態においては、人間の感情を爆発させて不可能な計算式を成立させる方法を実現してみせたのよ。

どっちもね「人間という不確実な生き物」をどう扱うかという問いに対する、表と裏の腹芸よ。

経営ってさ、矛盾ばっかりじゃん。インセンティブと損得(数字)で冷徹に回るシステムにする(韓非子・マキアヴェリ的)必要がありつつ、でも、いざという勝負どころ、関係性が煮詰まった状態では、言葉とパッションで相手を巻き込んで、計算以上の成果を叩き出す(ネルソン・チャーチル的)必要もあるわけよ。

演じたくはないけど、演じないといけない場面って多いよね。

イーサン・ハント(トム・クルーズ)になりきってたわ。

もっとも「圧倒的な本物感」「爽やかさ」が無いんで、コミカル・シュールな、ただの変な人になってただろうけどね。

でね、ここまで読んでくると、「勝てば官軍やろ。後は知ったことではねえわ」みたいな、嫌なヤツになってると思うんだけど、次は、哲学にいくよ。

個人的に好きなのは『葉隠』や『論語』、老荘思想、さらにはカントからキルケゴールにいたる哲学・実存主義、そして『自省録』とかかな。

でさ、戦略やマーケティング、マキアヴェリズムを極めようとすると、どこかで必ず「冷徹なシステム論(合理性)だけでは、人の心は乾ききって、最終的に破綻するな」って壁にぶち当たるわけよ。(僕だけ?)

人間、駒じゃねえんだから。将棋でいうと「歩」か。

どれだけビジネスの勝利の方程式を組み立てても、「そもそも、なぜ俺はそこまでして勝ちたいのか?」っていう実存の問い(キルケゴール先生とか)が湧き出てくる。

マルクス・アウレリウスの『自省録』は、「システムを回す自分自身のメンタルが、孤独や重圧でバグりそうになったらどうするのか?」という内省の問いだよね。

「他者を動かす『術』を持ちながら、人としてどう一線を守るのか?」っていう道徳・倫理の問いが論語やカント先生あたりで。

っていうかさ、「自分自身の内側を統治する思想(OS)」が必要になるのよ。

いやね、自分でわかるのよ?自分の顔を鏡でみたときに、マジで嫌な顔っていうか、悪い人になってるな…ってね。

ほら、自分は自分で悪人だと思ってないから。(笑)…え?人相悪いって?…ああ、それは元からですわ。

で、その『自省録』と『葉隠』よ。

ローマ皇帝っていう「世界で最も孤独で責任が重いシステム」のトップにいたマルクス・アウレリウスが、毎夜、自分を律するためだけに書き殴った言葉。

そして「生への執着」を捨てることで、逆に極限の状況でブレない自分を作る『葉隠』。

これってさ、「理不尽な現実の中で、己の精神をどう崩壊させずに保つか」という究極のセルフマネジメント論じゃん?

あとは既存の綺麗事や道徳(奴隷道徳)を「くだらん」と一蹴し、自らの意志で圧倒的に生きろと説くニーチェの超人思想…か。

これは本当に、さっぱりわからないよね(笑)。25年間で5回は読んでるんだけど、死ぬ時までには、ほんのちょ〜とは、わかりたいよね(苦笑)

一方でさ、「がんばりすぎるな、水のようになびいて、世界の構造(道)の波に乗れ」と脱力(無為自然)を説く老子先生よ。

この割り切れなさ、弱さ、美しさ。…人間だものね。

って、しっとり終わると思ったやろ?読者(あなた)を「内省」させて、思考を促す聖人君子…で、終わるわけねえだろうよ。

哲学・内省・人間臭さへの全肯定というカタルシスで終わるキャラじゃねえわ。

こっちはね、リアリストなのでな。脳内のギアあげてくぞ?

これまでグダグダ紹介してきたわけだけど、「一番好きな戦略家は誰か?」っていうんなら、東洋・西洋を問わず、孫子(孫武)なのですよ。

歴史読んでるとさ、多くの名将が「どうやって敵を全滅させるか」を考えていた時代にね、彼は「いかにコスト(自軍の消耗)を最小限に抑えて、最大の利益を得るか」を徹底的に数値的・客観的に考えようとしてるわけですよ。

「戦わずして勝つのが最善」「敵を知り己を知れば百戦危うからず」って言葉通り、戦争を感情論じゃなくて、情報量とリソースの配分による「確率のゲーム」に落とし込んだことなのよね。…AIはおろか、統計ソフトすら予測できない時代なのに、ね。

実戦でも圧倒的、リアルチート級の軍師。

きれいごとを一切いわず、勝利という結果だけを求めるストイックさ。勝算がないなら絶対に戦うな。

プライドを捨てて逃げろって言い切る徹底したリアリストで、英雄色を好むようなムダな美学を一切排除してる、100%リスク回避するタイプなんだけど、

けどさ、けどさ、けどさ!

孫武ってね、自国の数倍の国力を持つ大国・楚の30万の大軍に対し、孫武率いる呉軍はわずか3万。

有名な『柏挙の戦い』で、10倍の兵力差を天才的な戦術でひっくり返したんだよ。

……さっきさ、『勝算がないなら絶対に戦うな』って言ったよね?

どこをどう考えたら、3万で30万に『勝算あり』になるわけ?

徹底的なリアリストの皮をかぶった、大事なことだから2回目言うよ、これが、「リアルチート級の天才。」それが孫武様ですよ。

本当、どこをどう考えれば、「勝算あり」になるのよ?(笑)

天才という名をほしいままにしているのですよ。このお方は!歴史上、これほど「天才」の称号が似合う人物はいないよね!

…まあ、大国相手に5戦5勝…その後は、後で、ねえ?(笑)

さて。少し「ジョミニ」の話もしておきますかね。

ねえ、みんな「戦略」って言葉使うよね?国家戦略、企業戦略、戦略的には〜, みたいな事。

現代の「戦略(Strategy)」という言葉がビジネスや政治に普及する直接のルーツとなった怪物が、国家総力戦の祖、ナポレオン・ボナパルト様でございます。

(とは言ってもビジネスで戦略を使いだしたのはP.F.ドラッカーらしいけどね。使い始めた時は「軍事用語を持ち出すとは何事だ!」って賛否両論あったらしいけどさ)

で、ボナパルトの話に戻ると、それまでの軍隊はね、全員がドサッと固まって動く巨大な塊の戦いだったわけよ。

で、ナポレオンはこれを「師団(ディビジョン)」という、単体でも戦えるミニ軍隊に小分けし、それぞれを別々のルートで爆速で移動させて、戦場で一瞬にして合流して敵を包囲する、という仕組みを作ったの。

相手からすれば、どこから敵の本隊が来るのか全く予測できない。

この「分散と集中」のメカニズムが、現代の企業の事業展開やリソース配分のモデルそのものってわけ。

ここでさっきの「孫子」をもう一度登場させるね。

ナポレオンの得意技、敵を分断して各個撃破する戦術って、孫子の思想にそっくりなんだよね。

ただ、ナポレオン自身の記録や日記に「孫子」の名前が一度も登場しないのです。

もし、ナポレオンは孫子を読まずに、自力で同じレベルの天才戦術にたどり着いた。とするならば、だよ。

天才たちが2500年の時を超えて、全く同じ「最強の結論」に達していたことになる。

――これ、最高にロマンがある話だと思わない?

…まぁ、そんな天才ナポレオンも、最終的にはロシア遠征で大敗するわけだけどね。

焦土作戦にハマり、補給線を断たれて自滅。これ、孫子が最も嫌った「最悪のパターン」そのもの。

 後にナポレオンが「もっと早く『孫子』を読んでいれば、私はロシアで負けなかったのに!」と悔やんだというエピソード(※諸説あり)が残っているくらい、皮肉な話なわけよ。

読めたか読めなかったかは謎らしいけど。

ただ。

ナポレオンが生まれる前に『孫子』はすでにフランス語に翻訳されていたっていうし、ナポレオンは猛烈な読書家だったことで有名だし、読んでててもおかしくないんだよね…。

いやいやいやいや、やっぱり、おかしくね?(笑)完全にクロ(確信犯)じゃないの?

だってね、当時のナポレオンって軍事学校で書籍を貪る異常な読書オタクだったらしいのよ。

文学、歴史、哲学、数学、法律、そして当然ながら軍事書。お小遣いは全部本代に消え、部屋に引きこもってノートが真っ黒になるまでメモを取ってたっていう執念の塊みたいな男なのよ?

その軍事オタクのトップランナーみたいな好青年が?

当時フランスの軍事界隈で最新のトレンド本だった『孫子(アミオ訳)』を、「あ、それ僕読んでないっすね」でスルーする?

ナポレオンって、読んだ本の感想や要約を膨大なノート(のちの『青年時代のノート』)に残してる、いわゆるガチの「メモ魔」なのよ。「アレクサンドロス大王は〜」とか「プロイセンの戦術は〜」とか、引くほど細かくね。

なのに、なぜか『孫子』に関する記述だけが、まるで最初から存在しなかったかのように、綺麗ーーに消えてるわけ。(というか無い。)

おそらくさ?夜中に貪るように『孫子』を読んで、「うわ、これヤバい。

ヨーロッパのコチコチの騎士道戦術なんか一発で粉砕できるわ」ってキャッキャ言ってたんじゃね?

きっと。だって思想そのまんまだもの。

…皇帝ナポレオンだからな。「皇帝」としてのカリスマ性を爆上げするためには、「全部、僕が戦場でひらめいた完全オリジナルだ!」って言いたかったんじゃねえか?

要するにさ、他人の優れた知恵をパクって、さも自分がゼロから思いついた天才に見せかけたいっていうね。

それなら、辻褄が合う

「俺は生まれながらの天才だから、直感でこの戦術を思いついた」って言い張るために、あえて元ネタを隠した可能性は十分あるよな?

「過去の東洋の戦術を真似しました!」とは口が裂けても言えない。


うん。そうよ。ブランディングだよ!天才ブランディング!(笑)

お抱えの画家にドラマチックな絵(アルプス越えのカッコいい絵など)を描かせたり、自分の手柄を誇大にアピールする新聞を自作するキャラだし。

……皇帝は…読んどるなあ!きっと!(笑)

っていうかよ、軍事エリートを育てる学校が、東洋の伝説的な兵法書(しかも自国語に訳されたばかり)を仕入れてないってことあるの?

はてさて。海外の話ばっかりだな。ちょい日本いれておくか。

えーとね、日本なら、織田信長の評価が、戦術・戦略という意味で頭一つ抜けてるんじゃないかな。

よくさ「鉄砲を三段構えで撃った(長篠の戦い)」と言われるんだけど、実はさ、凄いのはそこじゃないんだよね。

「兵農分離」という経済・雇用のシステム変更だったのよ。

当時の武士ってね、みんな農家を兼業。農繁期(春や秋)には戦争ができなかったらしい。

で、信長は「農業をしない、戦争だけに特化したプロの常備軍」を日本で初めて作ったんですよ。

他国が『農業のついでに戦争』をしていた時代に。信長は『戦争を年中無休のビジネス(常備軍)』にシフトするインセンティブの仕組みを作ったわけ。

前提のゲームルールをハッキングしたわけよね。(諸説あるけれど、俺が言いたいのはここだからね?)

戦術の前に、前提となるゲームのルールを変えてしまったってのが信長の強さの一つだと思うよ。

それにまあ、比叡山を焼いて、既存の宗教権威を根こそぎ削り取るって、だいぶ頭おかしいけどね。

でさ、ここで思うのが、織田信長ってなんでゲームとかで冷酷で非情な存在として描かれてるじゃない?完成イメージとして。

でもね、信長だって、最初から完成された信長だったわけじゃない。若いときは、血の気が多くて戦仕掛けるヤローだったんだよ?

で、あるとき命からがら逃げ出して、そのあたりから政治的に立ち回るようになった、っていう成長物語があるわけで。

ゲームのルールを変えるような怪物ですら、のたうち回るプロセス(バグとリカバリー)を経てんのよ。なのに今の社会は…

なんかさあ、若い時から完璧じゃないといけない、とか。ちょっと失敗してさ、落ち込んだりさ、失敗することが悪いことのような風潮あるけどさ、

いや、もちろん事業主としてはね、わかるけども。

…わかるよ。わかるんだけども….

でも、許容するものが少ないよね。せちがないよね。たぶんみんな余裕がないんだろうね。(また、畑村洋太郎先生ネタ書く?)

なんかね、縮こまってしまって、怯えたくなるよね。社会がもうちょっとリカバリーを許容する社会になればいいとは思うけどなあ。

ポンコツなのでな、大目に見てやれとか、そんな甘っちょろいこと言える立場じゃないんだけど、何度も鼻っ柱へし折られて、自分の弱さを自覚して、もがき、のたうち回って、成長ってするもんじゃないかなと、今は思ってるよ。

なんか、最後しんみりとした終わり方になってしまうな。

キャラじゃねぇんだけどな…

これまで上げてきた戦略家の方々ね。

クラウゼヴィッツは、生涯かけて『戦争論』を書き殴りながらも、結局生前には出版できずに未完のまま死んだ、偏執的な理論家だったし、

リデル・ハートも、既存の軍の偉い人たちに「正面突破は愚策だ」と言い続けて煙たがられた、妥協のない異端児だったしね。

なんだかんだ聞いてておかしいやろ?歴史上の人物ってさ、完璧じゃないし。むしろ、あまりにも偏ってて、クセ強い人ば駁かりだったやろ?

でも、そこが良くね?人間じゃん。矛盾かかえて、感情的になって、自暴自棄になってよ。

みんな、かっこつけすぎだって。いい人でいよう、こうあるべきだって、お手本みたいな人になる。たしかに、正しい行いをする、的なことはいいんだよ。むしろ推奨は、する。

傷跡ひとつない綺麗なロボットになりたいわけ?

「変人」であり「はみ出し者」でもいいんじゃないの?

うむ。少々不満はあるが、これで良しとしよう…ワシも悪よのう。




追伸。

何が言いたかったの?って?

完璧なシステム(仕組み)を作ろうぜ、って話じゃないのよ。

コントロール不可能な他人の感情に振り回されない冷徹なロジックってね、ビジネスに絶対必要だよねって話。

孫子やカエサルのように、前提のルールをハッキングする視点がなきゃ生き残れないし。

正式には、そのシステムを動かすのも、その中で戦うのも、結局はバグだらけで、感情的で、プライドが高くて、傷つきやすい「人間」なんだよね。

偉そうに戦略を語る歴史上の天才たちだって、蓋を開ければ不倫に溺れたり、引き際を間違えたり、未完のまま死んだりした変人やはみ出し者ばっかり。

だからさ、ちょっとくらい鼻っ柱をへし折られたり、失敗して人相悪くなったりしたくらいで、縮こまる必要なんてないと思うよ。

僕、営業やってもうすぐ24年になるけど、今170cmだから、だいぶ縮んでるってことを考えると、もしかしたら210cmくらいあったんじゃねえか?

あ、もしかしたら巨人族かもしれんな。実は。

あっ、いや。ブロギーとドリーは2,130cm…

…うん、普通に人間族だったわ(笑)。

あっ、これから爺族にはいるから、あとどんだけ縮むんだっけ?(笑)

まあそれはいいとして。

だからさ、冷徹な『仕組み』をハードウェアとして持ちつつも、内側にはのたうち回りながら進む『人間臭いパッション(OS)』を走らせる。

矛盾を抱えたまま、変人のままで、堂々と勝負していけばいいんじゃねえの?

という、歴史好きのオッサンからの、全がんばる変人たちへのエールでした。まる。

ま、死んでも(潰れても、潰されても)責任とらんけどな。

(無責任〜〜〜!どんだけ〜〜〜!(IKKO風な(笑)))

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さいごに
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