運について考える

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映画タイタニックでデカプリオが演じる売れない画家のジャックは夢の船の中で上流階級の娘と恋をして恋敵に狙われたりしながらも夢のような日々を過ごしますが、新天地アメリカへ行く夢はかなわず、冷たい海の中で短い生涯を終えます。ジャックは売れない画家という設定なので、3等の乗船券すら買えません。タイタニックに乗れたのは、ポーカーの賭けに勝ったからなのです。このあたりにキャメロン監督の運に対する洞察の深さを感じます。というのも私の友人が7年前の冬に亡くなっており、そのきっかけも賭け事でした。Kさんはその数か月前、パチンコに大勝ちし、会社を飛んでしまいます。その後はホテルなどを転々とし、所持金が尽きてしまい、港で入水自殺を遂げました。これは私の仮説ですが、ギャンブルや犯罪がうまくいくと運が逆に振れる。ということは運は有限だから、そのつど運を浪費することになります。それも運がたくさんあればいいのですが、その残量が少なくても絶対にわかりません。では残量がゼロになるとどうなるのか。死ぬしかありません。ジャックもKさんも運の残量が切れたのです。命運が尽きたということです。これは個人だけではなく、会社や国のような組織も地域も同じだと思います。戦争に強い国が亡ぶのはなぜかというと強いとかに関係なく争いごとは運を浪費するからです。例えば八甲田山で1人の犠牲も出さなかった奇跡の行軍を果たしたあの部隊もその後の日露戦争で全滅しているのです。八甲田山で運を使い果たしたのでしょう。タイタニックで奇跡的に生き残った赤ん坊がその数年後に自動車事故で亡くなったのも同じです。タイタニックで運を使い果たしてしまったのです。モンゴル帝国があとかたもなく吹っ飛んだのは、戦争屋だったからです。逆にローマが1000年も続いたのは他民族ほど強くも賢くもなかったのが幸いしたのでしょう。ただの戦争屋ならとうの昔に滅んでいたはずです。破壊だけでなく、文化の担い手でもあったこと。悪いこともたくさんやってきたけれども良いこともたくさん積み重ねてきたからこそ、1000年もったのでしょう。プロゴルファー猿のライバルたちが素性の怪しさとは裏腹に何であんなに無茶苦茶強いのに猿に勝てないのかというと実力は猿と互角にわたりあえてもそれ以前に彼らがそもそもプロゴルファーであるかどうかはともかく、なぜか無茶苦茶運が悪いからです。ロシアのウクライナ侵攻もどうなるかはわかりませんが戦争はギャンブルと同じです。運を浪費するだけです。良くはなりません。
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