国がデジタル化推進に力を入れていて、インフラや人材育成などに積極的になっています。学校や職場ではひとり1台端末が配布されているのが珍しくなくなりました。しかし、現実的にはいろいろ苦労があり、悩ましい問題も見えてきたと思います。
1.人材
デジタル機器の扱いが上手な人とそうでない人の差が目立つようになってきます。SE・プログラマを希望して企業に就職したものの、どうも上手くなれず離れていく方を何人も見てきました。自分の感想ですが、『デジタル化についていく・ついていけない』という見方でなく、『デジタル化になじめる・なじめない』という性格的な違いが人材の分け目のように思います。
一般企業では、これまで紙に印刷して線を引いたり蛍光ペンで色をつけたりしていた作業をデジタル化によって電子データ上で行えるようになりましたが、こういったことも好き・嫌いで分かれるようで、Excelで作成したデータ一覧をPDFや印刷物で受け取って、それを見ながら別のシステムに打ち込み入力するという非効率なことに抵抗がない人がたくさんいるようです。
もし、組織の一部、もしくは全部をデジタル化で刷新するのであれば、人材を整理しなければならないでしょう。なぜなら、デジタルを扱うというのは各種作業において全員が一定の水準で完璧が求められるからです。誰かひとりでも水準以下のことをしてしまうとすべてに影響が及んでしまいます。例えばメールの添付ファイルを何の疑いもなく開いてしまうような人を組織に置いておくのは危険なのです。共有フォルダの中にあるファイルを気づかずに削除や移動してしまう人がどれだけ多くの同僚に迷惑をかけるか知れません。
人材は教育によって確保することは可能です。しかし、性格的に向いていない人が存在するのも実態です。職場ではみんなと仲良く、気遣いもできるやさしい人であっても、デジタル化になじめないというだけで他へ異動してもらわざろう得ないことも起きてきます。組織はそういったことを覚悟しなくてはならないと思います。
2.機材
パソコンやら端末を導入するのはお金を払えば簡単に揃えることができます。しかし、それらをどうやって活用するかによって、本当に必要な機材とそうでないものを取捨選択していかなければなりません。人が機械を使って効率化を図るつもりだったのに、その機材を使用するために今までの業務フローが振り回されてはいけないと思います。ソフトウエアも同じで、自分たちの業務に最適なものかどうか評価すべきなのです。いったん導入してしまったソフトウエアだから、使いづらくても我慢して使おうとすると導入前より業務が滞ったり意味のない工数がかかるようになります。
機材導入前と導入後で仕事の効率があがったか、品質が上がったか、客観的に評価・見直しをすべきだと思います。
3.教育
情報という科目ができて、学校でもデジタルを扱うようになりました。自分自身はパソコンで自作ゲームを作ってみたいという発想から独学でプログラミングの世界に入っていったのですが、学校の授業として受けていたらどんな印象を持ったのだろうと思います。若い人たちが授業をつまらないと感じてしまい、せっかくの芽が伸びないようなことが無いよう祈るばかりです。
また、すべての仕事に共通することですが、みんなで手分けしてひとつのものを達成するには、お互いの認識合わせが非常に重要になってきます。
コミュニケーション能力と言われていますが、相手の主張していることと自分が解釈していることが一致しているかを意識して、確認することができるかどうかというのは訓練しておいたほうがよいと思います。デジタル化では、そういった細かなことひとつひとつを相談し確認しておくことで重要で膨大なデータを整然と効率よく安心して処理することができるでしょう。
おわり