「八方ふさがり」。ふさがっているのは、八方だけ

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コラム
八方ふさがり。

「どの方向を向いても障りがあり、
物事が上手く運ばず身動きが取れない状態」。

いわゆる、どうにもならない時に使う言葉。

先日、ちょっと思い悩んでいるときに、
ふと思った。

進む方向って、
本当に八つしかないんだろうか

コンパスで言えば、
東西南北の四方向と、
それを45度傾けた北東・東南・南西・北西の四方向。
合わせて八方向。

でも、
コンパスの向きは360度ある。
そのうちのたった8方向。

なのに人は、
なぜか人生が行き詰まると、
「八方ふさがりだ」
と言い始める。

もちろん、
それはただの比喩に過ぎないことは
重々承知している。

しかし、自分でわざわざ
「八方しかない」と決めてしまうのは
もったいない気がしている。

しかも不思議なのは、
この言葉って、
「進む前提」だったりする。

前後に行けない。
左右にも行けない。
斜めにもいけない。
だから、詰んだ

みたいな。

でも実際は、
そこでじっと待つとか、
誰かを呼ぶとか、
助けを待つとか、
そういう選択肢だって、考えられる。

なのに、
人は追い込まれてしまうと、
「進む」以外の選択肢を見失うことがある。

たぶん、
八方ふさがりって、
「道がない状態」というより、
「進む道がない」と思い込んでいる
状態なのかもしれない。

……とか考えていたら、
エレベーターが来た。

「上に参ります」。

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