介護が長くなるほど、
しんどさの重心は「体」から「心」へと移っていきます。
最初のうちは気力もあり、
「私がしっかりしなきゃ」と前を向ける。
でも、何年も続く介護の中で、
誰にも言えない孤独や罪悪感が静かに積もっていくのです。
たとえば
・母が怒鳴っても、もう怒り返す気力もない。
・一日が終わっても、「何もしていない気がする」。
・自分が笑うことに、罪悪感を覚える。
こうした心の疲れは、外からは見えません。
けれど確実に、介護者の心をすり減らしていきます。
介護うつ、という言葉があります。
それは特別な人だけがなるものではなく、
誰にでも起こり得ることです。
介護をしていると、つい「自分はまだ大丈夫」と思ってしまう。
でも本当は、
「泣いてもいい」「休んでもいい」「助けを求めてもいい」。
一人で抱え込まないことが、
何よりも大切なんです。
そしてここでもまた、
女性が抱えやすいのが「責任感」と「罪悪感」。
「お嫁さんなんだから」
「娘なんだから」
そんな言葉が、知らないうちに心を縛ります。
介護は、家族の誰か一人が背負うものではなく、
みんなで支えるべきもの。
血のつながりだけで完結させようとすると、
共倒れになってしまうこともある。
だからこそ、
「助けて」と言える社会をつくることが大事なんです。