222.本当に怖い糖尿病の3大合併症「し・め・じ」って何?

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・本当に怖い糖尿病の3大合併症「し・め・じ」って何?

 糖尿病歴30年の専門医に聞いた


 あなたは、「糖尿病」によって引き起こされる特有の「3つの病気」について知っていますか。
糖尿病の患者に懸念される合併症として、「し・め・じ」と称される3つの病気が挙げられるといい、これら3大合併症の回避が重要とされています。


 糖尿病の3大合併症「し・め・じ」とは、どのような病気なのでしょうか。自身も1型糖尿病歴30年で、著書に「血糖値を自力で下げるやり方大全」(フォレスト出版)がある、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。


「し→め→じ」の順番に起こる
Q.糖尿病の「3大合併症」といわれる「し・め・じ」とは何ですか。
市原さん「糖尿病による3大合併症とは、
『し(神経):糖尿病神経障害』
『め(目):糖尿病網膜症』
『じ(腎臓):糖尿病腎症』の3つのことで、『し→め→じ』の順番に起こります。


血糖値のコントロールが悪い状態が数年続くと、徐々に進行していきます。
これらは全身の動脈硬化、特に細小血管障害によるものです」


【し:神経】糖尿病神経障害

高血糖が5年程度続くと現れることが多い合併症です。大きく「感覚・運動神経障害」と「自律神経障害」に分けられます。
感覚・運動神経障害の典型的な症状は、両足の裏の違和感です。
「何か膜を張った感じ」や「両足先のしびれ感や冷え」と表現されることが多いです。

脱水や冷えが原因の「こむら返り」も、糖尿病神経障害の症状として起こります。
自律神経障害の症状としては、起立性低血圧(立ちくらみ)、排尿障害、便秘・下痢、またはそれの繰り返し、勃起障害などが代表的です。



【め:目】糖尿病網膜症

高血糖が5~10年程度続くと現れることが多い合併症です。
目の中の毛細血管から少しずつ出血が起こり、視界がかすんで視力が低下し、失明に至ることもある病気です。
症状が出た時点では遅いため、眼科での定期的な検査が必須です。


【じ:腎臓】糖尿病腎症

高血糖が10年程度続くと現れることが多い合併症です。高血糖によって腎臓のフィルターの目が粗くなり、血液のろ過がうまくできなくなる病気です。
老廃物や毒素、余分な水分、塩分などが体の中にたまらないよう、最終的には人工透析が必要となります。


Q.これら3つの合併症が起こらないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
市原さん「これらの3大合併症を起こさないためには、過去1~2カ月の血糖値の平均を反映した数値を示す『HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)』を7%未満にコントロールすることが推奨されています。

これは、空腹時血糖が130ミリグラム未満、食後血糖が180ミリグラム未満(いずれも1デシリットルあたり)に相当します。
個人差があり、これよりも血糖値がいい状態の人であっても、残念ながら合併症が出現することがあるため、可能であればより血糖値を正常に近づけることが望ましいです。

糖尿病と診断されたことのない人であれば、定期的な健康診断で血糖値やHbA1cを測定することで、糖尿病を早期に発見できます。
“糖尿病予備軍”といわれている人は、規則正しい生活、バランスのいい食事、適度な運動を心掛けることが大切です。

糖尿病と診断されて定期的に通院している人は、血糖コントロールが悪い状態が続くのであれば、より効果的な薬への変更などを主治医と相談することが大切です」


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