焼きたてのお菓子って、やっぱり特別です。
オーブンを開けた瞬間の香り。
まだほんのり温かくて、表面はさっくり。
焼いた人だけが食べられる「できたてのおいしさ」があります。
でも実は、焼菓子の中には
焼いた当日よりも、翌日、少し時間が経った方がおいしく感じるものもあります。
(個人的な意見です)
今回は、そんな焼菓子の「食べ頃」の話です。
焼きたて=一番おいしい、とは限らない
たとえばパウンドケーキ。
焼きたては外側が香ばしく、中はふわっと。
もちろん、この状態もおいしい。ですが、
一晩置くと、生地の中の水分や油脂が少しずつ馴染んで、
全体がしっとりと落ち着いていきます。
バターや洋酒、スパイスなどの香りもまとまり、焼きたてとはまた違った奥深いおいしさに。
寝かせてあげた方が味が馴染む、というのはこういうことなんだろうなと。
こういう変化も、焼菓子のおもしろさのひとつだと思います。
ただし、必ず乾燥しないように保存するのは忘れずに…!
お菓子によって「食べ頃」は違う
全部の焼菓子を翌日まで置けばいい、というわけではありません。
たとえば、マフィン。
焼きたては表面の香ばしさと、中のふんわりした食感を楽しめます。
翌日になると水分が全体に馴染む一方で、種類によっては少し締まった食感になることも。
そんなときは、電子レンジやオーブンでほんの少し温めるだけでも印象が変わります。
あとは、薄力粉なのか米粉なのか。でも、焼きたてのもの、時間を置いたもので変化があります。
それはまた後日、別のブログにて書こうかな。
また、クッキーやサブレは「水分が馴染む」というより、湿気からどう守るかが大切になってくる。
せっかくのサクサク、ザクザクした食感も、保存方法ひとつで変わってしまいます。
特に夏場は湿度が凄い日本。
湿気との戦いです。
「いつ食べるか」まで考えてお菓子を作る
お菓子を作るとき、私は完成した瞬間だけを見るわけではありません。
今日食べるのか。
明日食べるのか。
数日後に誰かへ渡すのか。
それによって、目指したい食感や配合、焼き方、保存方法も少しずつ変わります。
特に販売するお菓子の場合は、
「お客様が実際に食べるとき、どんな状態になっているか」
を考えることがとても大切です。
焼きたてがおいしいお菓子。
一晩休ませることで完成するお菓子。
少し温め直すと、また違った表情を見せるお菓子。
焼き菓子の「おいしい瞬間」は、ひとつではありません。
もし家に焼き菓子があったら、
今日はすぐ食べる分と、明日まで残しておく分。
少しだけ分けて、食べ比べてみるのもおもしろいですよ。