悲劇の運命を歩んだOSO18

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こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

ニュースで大々的に報道されたため、令和5年7月30日に射殺された【OSO18】というヒグマのことを知っている方も多いと思います。
4年間で牧場の牛66頭を次々に殺し、「怪物ヒグマ」と恐れられた熊です。

OSO18は非常に警戒心が強く、人前に姿を見せないため、射殺されるまで4年もの間、人間によって姿を目撃されたことはなかったといいます。

しかし、その最期は、気力を失ったかのように原野に横たわり、ハンターが近付いても逃げようとせず、あっけなく射殺されたといいます。

ヒグマ研究の世界的権威、北海道大学の坪田教授によると、OSO18の元々の生息域には、OSO18よりも強いオスがいたため、元の生息域を追い出されるようにしてOSO18は移動した可能性があるとのことです。

元の生息域を追い出されて さまよっているうちに体力を消耗し、自力で牛を襲うこともできなくなり、飢餓状態で横たわっていたところを射殺された可能性が濃厚です。

坪田教授によると、ヒグマは、安定して手に入れることができる植物を主食とするよう、数十万年をかけて進化してきたとのことです。

ところが、OSO18のDNAを分析した結果、OSO18は4才頃から全く植物を食べておらず、肉のみに依存して生きていたことが分かっています。
これは、ヒグマの進化の歴史からすると極めて異常なことだといいます。

OSO18の異常な食性はなぜ生まれたのか。

今から100年前、北海道のエゾシカは絶滅寸前の状態だったため、エゾシカの保護政策が採られます。
その結果、今ではエゾシカの数が増えすぎ、年間10万頭が駆除されるに至っています。
しかも、猟銃で駆除されたエゾシカの死骸のほとんどは、山林や原野に放置されたままになります。

坪田教授によると、ヒグマは、一旦肉食を学習しまうと肉食に執着し、植物を食べるという本来の習性に戻ることができないといいます。
OSO18は、人間によって駆除されて放置されたままになっていたエゾシカの死骸を食べることにより、肉食に傾いて行ってしまったとのことです。

駆除されたエゾシカの死体が原野等に放置されることがなければ、OSO18が肉食を覚えることもなく、本来の食性である植物を食べることによって生き延びることができたはずです。

また、牧場の牛が66頭も殺されることはなかったはずで、牛の被害は、人間自身が招いた人災だといえます。

OSO18は、ヒグマの自然本来の生き方を人間によって奪われてしまった、悲劇の熊だったといえるでしょう。

増えすぎたエゾシカの駆除自体は止むを得ないことなのかも知れません。
しかし、エゾシカの死体を放置しておくと、第2、第3のOSO18が出現する可能性が濃厚といわれています。

最近ではジビエ料理が脚光を浴びていますが、駆除したエゾシカを有効利用するための対策が急務といえます。


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