「CPIが予想を下回ったのに、なぜドル円は下がらなかったのか?」
昨日の相場で最も重要だったポイントはここです。
普通であれば、インフレ率が市場予想を下回れば「FRBが利下げしやすくなる」と考えられ、ドルは売られやすくなります。
実際にCPI発表直後は、そのシナリオ通りドル売りが進みました。
ドル円は162円台から161円60銭付近まで急落しましたが、その後は急速に買い戻され、最終的には162円台前半まで回復しました。
つまり、市場は「CPIの数字」よりも別の材料を重視したということです。
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市場が注目したのは原油価格
今回のCPIは6月時点の物価を集計したものです。
しかし、その後の世界情勢は大きく変化しました。
市場が意識しているのは、ホルムズ海峡の再封鎖による原油価格の急騰です。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送において極めて重要なルートです。
ここで物流が滞れば、原油価格は上昇しやすくなります。
エネルギー価格が上がれば、ガソリンや輸送コストだけでなく、食品や生活用品まで幅広く値上がりする可能性があります。
つまり、市場は
「今回のCPIは低かった。しかし来月以降は再びインフレが強まるかもしれない」
という未来を見始めています。
だからこそ、ドルは売られ続けることなく、すぐに買い戻されました。
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FRBは簡単には利下げできない
市場では依然として利下げ期待が存在しています。
しかし、もし原油高によってインフレが再加速すれば、FRBは慎重な姿勢を維持せざるを得ません。
インフレを抑えることはFRBにとって最優先課題です。
そのため、一時的に物価が落ち着いたとしても、それだけで利下げに踏み切る可能性は高くありません。
今回のドル買い戻しは、まさにその見方が反映された動きだったと言えるでしょう。
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ドル円チャートは依然として強い
テクニカル面を見ると、ドル円は非常に強い形を維持しています。
一時161円60銭まで下落したものの、その後はほぼ全戻しとなりました。
この動きは「押し目では買いが入る」という市場心理を示しています。
現在注目されるのは25日移動平均線です。
このラインを維持できれば、上昇トレンド継続の可能性が高まり、再び163円台を目指す展開も考えられます。
一方で、25日線を明確に割り込むようであれば、調整局面入りも視野に入ってきます。
今後数日は、このラインを巡る攻防が非常に重要になりそうです。
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ユーロドルは意外な底堅さ
ユーロドルは1.1460付近まで上昇した後に反落しましたが、大きく崩れる様子はありません。
ドルが全面高というよりも、通貨ごとの強弱が分かれている状況です。
こちらも25日移動平均線が重要な分岐点となります。
方向感が出るまでは、レンジ相場を意識した戦略も有効でしょう。
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日本政府の動きにも注目
昨日は20年国債入札で非常に強い需要が確認されました。
市場では通常では説明しにくい動きとして注目されています。
さらに、為替介入についても依然として警戒感は残っています。
今年はゴールデンウィーク以降、介入が実施された一方で、以前のような強い牽制発言はほとんど見られません。
この静けさが何を意味するのか。
7月後半から8月にかけて、市場は当局の動向をこれまで以上に注視していくことになるでしょう。
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まとめ
今回の相場は、「CPIが予想を下回った」という表面的な数字だけを見ると読み違えやすい展開でした。
市場が見ていたのは、過去の数字ではなく、これから起こる可能性のあるインフレです。
ホルムズ海峡情勢による原油高が続けば、インフレ再燃への警戒感はさらに高まる可能性があります。
その結果、FRBの利下げ期待は後退し、ドル円も押し目買いが入りやすい地合いが続くかもしれません。
本日の注目ポイントは、ドル円が25日移動平均線を維持できるかどうかです。
トレンドが継続するのか、それとも調整へ向かうのか。
重要な分岐点が近づいています。