【2話】元証券ディーラーの友人に手法を聞いてみたら意外だった

【2話】元証券ディーラーの友人に手法を聞いてみたら意外だった

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マネー・副業

ユウが「絶対に勝率を語らなかった」本当の理由



―― 勝率という数字が、トレーダーを一番深く傷つける


第1話で書いた通り、元証券ディーラーの友人・ユウ(仮名)は、
自分のトレードについてほとんど語らなかった。

特に印象的だったのは、
私が「勝率はどれくらいだったの?」と聞いた瞬間だ。

彼は一度、言葉を飲み込み、
そしてこう言った。

「それ、あまり意味がないんだよね」

この反応は正直、意外だった。
FXの世界では、勝率は“実力の証明”として語られがちだからだ。


なぜ人は勝率を知りたがるのか


少し考えてみると、勝率という数字はとても魅力的だ。

・70%なら安心
・80%ならすごい
・90%なら聖杯

こんなふうに、無意識のうちに序列を作ってしまう。

だがユウは、その発想自体が危ういと言った。

「勝率って、人を気持ちよくさせる数字なんだよ」

この一言で、腑に落ちるものがあった。


勝率が高いほど、人は壊れやすい


ユウが現場で見てきたのは、
「勝率が高い人ほど、ある日突然いなくなる」光景だった。

理由は単純だ。

・勝つのが当たり前になる
・負けを想定しなくなる
・想定外が起きた瞬間、対応が遅れる

勝率は、慢心を正当化する道具になりやすい。

「6割でいい。でも、その4割をどう扱うかが全て」

彼はそう言った。


証券会社で評価されていたのは“別の数字”


意外だったのは、
証券会社では勝率がほとんど評価対象にならなかったことだ。

評価されていたのは、

・1回あたりの最大損失
・想定外時の対応スピード
・ルールを守ったかどうか

「派手に勝ったやつより、
静かに負け続けられるやつの方が信用される」

この感覚は、個人トレーダーの世界とは真逆だ。


勝率に縛られると、損切りが遅れる


勝率を気にし始めると、
人は無意識に“負けを消したくなる”。

・損切りを少し伸ばす
・ナンピンで帳尻を合わせる
・「まだいける理由」を探す

これらはすべて、
勝率を下げたくない心理から生まれる。

ユウはこれを、はっきりと「危険信号」だと言った。


プロは「負ける前提」で座っている


彼らは、勝つために席に座っているのではない。

「今日は負けるかもしれない」
その前提で、淡々とポジションを取る。

だからこそ、
・負けを引きずらない
・取り返そうとしない
・次の一手が冷静でいられる

勝率が低くても、資金は減らない。


ユウが最後に言った言葉


話の終わりに、ユウはこう言った。

「勝率を上げたいって思った瞬間、
たぶんトレードはもう歪んでる」

強い言葉だが、
現場を知る人間だからこその実感なのだと思う。


まとめ:勝率は、見るべき数字ではない


勝率は、トレードの結果であって、
目標にするものではない。

目標にした瞬間、
判断は数字のために歪められていく。

ユウが勝率を語らなかった理由は、
それが「一番人を壊しやすい数字」だと知っていたからだ。

次回へ続く

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