「なぜ、今こうなっているんだろう？」「この問題の根本原因は何だろう？」あなたは、物事の背景や成り立ちに強い興味を持ち、過去を紐解くことで現状を深く理解しようとすることがありませんか？ もしそうなら、あなたは「原点思考」という、素晴らしい才能の持ち主かもしれません。
私たちは、日々の忙しさに追われ、目の前の課題にばかり気を取られがちです。しかし、過去を振り返り、歴史から学ぶことは、現在を理解し、より良い未来を創造するために不可欠です。過去の経験は、私たちに貴重な教訓を与え、未来への羅針盤となるのです。
ストレングスファインダー®は、人の才能を34の資質に分類し、あなたの強みを明確にしてくれます。今回は、過去と現在を繋ぎ、未来への道標を見出す力を持つ資質、「原点思考」に焦点を当てて解説していきましょう。
「原点思考」とは、過去という名の羅針盤
「原点思考」は、戦略的思考力に分類される資質です。過去の出来事や歴史に魅力を感じ、それらを深く理解することで、現状を把握し、未来を予測しようとする力を持っています。
彼らは、過去という名の羅針盤を使って、現在地を確認し、進むべき方向を見定める、賢明な航海士と言えるでしょう。たとえば、新しいプロジェクトに取り組む際も、過去の成功や失敗を参考にすることで、リスクを回避しながら最適な戦略を練ることが得意です。
「原点思考」を持つ人は、自然と次のような行動をとります。
物事の歴史や背景を調べ、根本原因を探ろうとする。
過去の成功事例や失敗事例から学び、現在の課題解決に活かそうとする。
過去の偉人や出来事に感銘を受け、自身の行動の指針とする。
彼らは、過去という貯水池から知識と知恵を汲み上げ、現在と未来を照らす灯りを灯す才能を持っているのです。
「原点思考」が紡ぐ、時間旅行の物語
「原点思考」を持つ人は、過去に強い興味を持ち、まるでタイムトラベルを楽しむかのように、歴史の世界に没頭します。過去の出来事や人物に感情移入し、その時代背景や文化に思いを馳せます。博物館や歴史書、ドキュメンタリー番組などを好み、過去の遺産から多くのインスピレーションを受けます。
一方で、「原点思考」を持つ人は、過去を顧みない言動や、歴史を軽視する態度を嫌います。過去を知ることは、現在と未来を生きる上で不可欠だと考えているからです。
よく口にするセリフには、このようなものがあります。
「昔はこうだったんだよ」
「歴史は繰り返すと言いますが、どう活かしますか？」
「この問題の根本原因は…」
「過去に似た経験がないか、誰か知りませんか？」
これらの言葉は、彼らの過去への深い敬意と、物事の本質を見抜こうとする姿勢を象徴しています。
「原点思考」を表すキーワードは、「過去」「歴史」「ルーツ」「原因」「教訓」「背景」「文脈」などです。
時には、過去に囚われてしまうことも…
しかし、「原点思考」も、使い方を間違えるとネガティブに発揮されてしまうことがあります。例えば、
過去の成功体験に固執し、変化に対応できなくなる。
過去の失敗体験に囚われ、新しいことに挑戦することを恐れる。
過去の出来事にばかり注目し、現在の状況を見失ってしまう。
未来を語る人に「過去を無視している」と感じ、意見が合わない。
このような状況に陥らないためには、過去から学ぶことと、現在を生きることのバランスを保つことが大切です。過去はあくまでも羅針盤であり、目的地ではありません。
他の資質との違い – 「分析思考」との微妙な違い
「原点思考」とよく比較される資質に、「分析思考」があります。どちらも物事を深く掘り下げて考える傾向がありますが、「原点思考」は過去に焦点を当て、歴史や背景を重視するのに対し、「分析思考」はデータや論理に基づいて物事を客観的に分析することに焦点を当てています。
つまり、「原点思考」は「なぜそうなったのか？」という過去の経緯を重視し、「分析思考」は「どのように機能しているのか？」という現在の構造を重視すると言えるでしょう。
また、未来志向は未来に目を向けているのに対して、原点思考は過去に目を向けています。そして現在に目を向けているのは適応性。それぞれ重きを置くところが違ったりします。
「原点思考」を最大限に活かす方法
では、この貴重な「原点思考」の才能を、どのように活かせば良いのでしょうか？
プロジェクトの開始時に、過去の事例や背景を調査し、情報を提供する。
過去の成功事例や失敗事例を分析し、教訓を抽出する役割を担う。
歴史や文化に関する知識を活かせる仕事や活動に取り組む。
「原点思考」を持つあなたは、過去と現在を繋ぎ、未来への道標を示す、かけがえのない存在なのです。
もっと深く、自分だけの強みを理解するために
ストレングスファインダーの34の資質は、あなたの強みを理解するための、第一歩に過ぎません。本当に大切なのは、あなただけの資質の組み合わせから生まれる、唯一無二の才能を発見することです。
例えば、「原点思考」と「学習欲」を併せ持つ人は、歴史の研究や文献調査を通して、深い洞察を得ることに喜びを感じるかもしれません。一方、「原点思考」と「戦略性」を併せ持つ人は、過去の教訓を活かし、将来を見据えた長期的な戦略を立てることに長けているかもしれません。
あなただけの才能の組み合わせは、無限の可能性を秘めています。Gallup認定ストレングスコーチである私のコーチングでは、あなたの才能の奥深くまで分け入り、眠っていた可能性を呼び覚ますお手伝いをします。
「原点思考」という過去からの学びを力に変えるあなただからこそ、周りの人々を導き、より良い未来を創造することができるのです。その才能を、最大限に活かしてみませんか？
