「この家に住んで長くなるな……」と聞いて考えた、家を売ることの本当の意味

「この家に住んで長くなるな……」と聞いて考えた、家を売ることの本当の意味

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法律・税務・士業全般
「ああ、この家に住んでもう30年になるんだな…」

先日、売却のために物件をお預かりしたお客様が、誰に話すでもなくボソッとお話しされました。

子どもの鉛筆の跡とか、何かで傷付けてしまった壁のへこみとか、柱の傷とか…。

家という場所には、思い出が本当にたくさん染み込んでいますよね。

不動産の仕事をしていると、よく売主様からこんな言葉を聞きます。

「古い家だから、きっと大した価値なんてないですよね」

でも、私から見ると全然そんなことはありません。

むしろ、大切に手入れをされながら住まわれてきたお家には、数値データや図面だけでは測れない「独特のあたたかみ」があるんです。

もちろん、不動産市場としての評価は「築年数」や「駅からの距離」といった現実的な数字で決まる部分が大きいです。

「思い出がたくさん詰まっているから」という理由だけで、相場より何百万円も高く売ることは難しいのが悲しいけれど本当のところ。

だけど、そこで諦めてほしくはないんですよね。

築年数が経っていたとしても、例えば「定期的に外壁を塗り直していた」とか「風通しが良くてカビが生えにくい」とか、大切に住んできたからこその強みは必ず残っています。

それを次の買主様にしっかり届く言葉でアピールしてあげるのが、私たち不動産に関わる人間の大切な役目なんだと思っています。

家を売るということは、単に不動産という「モノ」を手放して現金化する作業ではありません。

これまで自分や家族を守ってくれた愛着ある空間を、新しく使ってくれる誰かへ引き継いでいく「バトンタッチ」のようなもの。

だからもし、「そろそろ手放そうかな」と寂しさを感じながら悩んでいる方がいたら、まずは「これまで大事にしてきたお気に入りの場所」をいくつか思い出してみてください。

その気持ちの整理こそが、納得のいく素敵な売却をスタートさせる一番の近道なのかもしれません。
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