「なかなか問い合わせが来ない……」
「内覧には来るけど、なかなか決まらない……」
土地、戸建住宅、マンション……不動産を売却していると、そんな状況になることがあります。
売主さんからすると、
「こんなに良い家なのに、どうして売れないんだろう?」
と思ってしまいますよね。
実は、不動産が売れない理由は一つではありません。
価格かもしれません。
立地かもしれません。
建物の状態かもしれません。
あるいは、物件そのものではなく「売り方」に原因がある場合もあります。
今回は、不動産会社の目線から、売れにくい物件にありがちな7つのポイントをご紹介します。
①価格が相場からズレている
まず考えたいのが「価格」です。
売主さんとしては、もちろん少しでも高く売りたいもの。
でも、購入する側からすると、
「この物件に、この価格を払いたいか?」
という判断になります。
周辺の相場と比べて明らかに高ければ、どれだけ魅力的な物件でも、最初から検討対象から外れてしまうことがあります。
大切なのは、「売りたい価格」と「市場が評価する価格」は違うということ。
価格設定は、売却活動のスタート地点です。
②写真では良く見えるけど、実際に見ると……
今はインターネットで物件を探す時代。
写真を見て、
「ちょっと気になる」
と思ってもらうことは、とても重要です。
ただ、写真だけを良く見せればいいというわけではありません。
実際に内覧すると、
「思ったより狭い」
「日当たりがイメージと違う」
「周辺の音が気になる」
ということもあります。
逆に、写真では伝わりにくい魅力もあります。
「実際に見てみたい」と思ってもらえる情報を、きちんと伝えられているか。
ここも大切です。
③「リフォームすれば売れる」と考えてしまう
中古住宅では、
「古いからリフォームすれば売れる」
と考えがちです。
もちろん、リフォームによって印象が良くなることはあります。
でも、
リフォームすれば必ず売れる、というわけではありません。
500万円かけて室内をきれいにしても、駅から遠い、道路条件が悪い、土地の形が特殊といった条件は変わりません。
また、買主さんの中には、
「自分好みにリフォームしたい」
という方もいます。
リフォームするなら、**「いくらかければ、本当に物件の魅力が上がるのか?」**まで考えることが大切です。
④立地の弱点を価格でカバーできていない
不動産は、建物だけではありません。
駅から遠い。
道路が狭い。
買い物が不便。
駐車場が使いにくい。
こうした条件は簡単には変えられません。
ただし、立地に弱点があるから売れないということでもありません。
例えば、
「駅から遠いけれど土地が広い」
「中心部から離れているけれど静か」
など、その物件ならではの魅力があります。
重要なのは、
弱点を含めて、購入者が納得できる価格になっているか。
ということです。
⑤土地や道路など、購入前に気になるポイントがある
不動産は、見た目だけでは分からないこともあります。
土地の形。
境界。
前面道路。
接道状況。
上下水道。
再建築に関する条件。
建物を気に入っても、
「将来、建て替えるときは大丈夫?」
という疑問が残れば、購入をためらう方もいます。
だからこそ、売却前に**「この物件にはどんな条件があるのか」**を整理しておくことが大切です。
⑥売主さんの希望と、市場の評価がズレている
これは、売主さんが悪いという話ではありません。
長年住んできた家なら、
「大切に使ってきた」
「この家には思い出がある」
と思うのは当然です。
でも、買主さんにとっては初めて見る中古住宅。
市場が評価するのは、思い出ではなく、
立地・土地・建物・状態・周辺相場・購入後の費用
などです。
だからこそ、
「自分にとっての価値」と「市場にとっての価値」は少し違う。
この視点を持つことも大切です。
⑦「そのうち売れる」と時間だけが過ぎていく
そして、もう一つ注意したいのが、
「しばらく出していれば、そのうち売れるだろう」
という考え方です。
もちろん、時間をかけて買主さんが見つかることもあります。
ただ、長期間売れない状態が続くと、
「ずっと売りに出ている物件」
という印象を持たれてしまうことがあります。
だからこそ、
問い合わせはあるのか。
内覧はあるのか。
内覧後の反応はどうなのか。
競合物件と比べてどうなのか。
こうした状況を確認しながら、販売方法を見直していくことが重要です。
「売れない=悪い物件」ではありません
ここまで7つご紹介しましたが、
売れない物件=悪い物件
というわけではありません。
良い物件でも、価格が市場と合っていなければ売れないことがあります。
魅力的な物件でも、その魅力が購入希望者に伝わっていなければ、問い合わせにつながらないこともあります。
大切なのは、
「なぜ売れないのか?」
を考えること。
価格なのか。
物件の見せ方なのか。
立地なのか。
建物の状態なのか。
原因が分かれば、対策も変わります。
「高く売る」より「納得できる売却」を
不動産を売るなら、
「できるだけ高く売りたい」
というのは当然です。
でも、本当に大切なのは、
「できるだけ高く」ではなく、「納得できる条件で売却すること」
ではないでしょうか。
価格だけでなく、売却までの期間や物件の状態、購入希望者からの反応なども含めて、現実的な販売方法を考えていく。
不動産は、一つとして同じものがありません。
だからこそ、
「この物件は、なぜ売れないんだろう?」
と一度立ち止まって考えてみる。
そこから、売却の方法が変わるかもしれません。
売れない理由を探すこと。
それが、納得できる不動産売却への第一歩なのだと思います。