530.「盗撮」身を守る方法

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「盗撮」過去5年で検挙数、約1800件増加 身を守る方法を警視庁の元刑事に聞く

学習塾を経営する男がトイレに“隠しカメラ”を設置し逮捕されるというニュースがありました。エスカレーターや大衆浴場などで盗撮被害に遭ったなど、盗撮事件が後を絶ちません。
そこで、隠しカメラから身を守る方法などについて、元警視庁公安捜査官かつ刑事でもあり、防犯事情に精通する日本カウンターインテリジェンス協会の代表稲村悠さんに聞いてみました。


ハッキングにより「サイト上で映像が閲覧される」

Q.全国的に隠しカメラが設置、または隠しカメラが発見されることは、多いのでしょうか。

稲村さん「2023年5月に警察庁が公表した資料『令和4(2022)年中の迷惑防止条例等違反(痴漢・盗撮)に係る検挙状況の調査結果』によれば、平成30(2018)年からの5年間における検挙件数で1800件ほど増加しています(令和4年は5737件)。発生場所の傾向として、上位3つをお教えします。

(1)通常衣服を身に着けない場所(住居、トイレ、浴場、更衣室など)/1807件(831.5%)

(2)ショッピングモールなどの商業施設/1208件(21.1%)

(3)駅構内の階段・エスカレーター/1121件(19.5%)


また、昨今、問題になった学習塾内での盗撮のように、学校(幼稚園)内での盗撮が1.3%(検挙件数75件)となっていることにも留意しなければなりません。
あくまで、これらの数字は“検挙“できた件数であり、事案を警察が知った“認知”件数(検挙の有無に関わらない)ではないことにも注意しなければならず、実際の発生件数は膨大な件数にのぼると推測できます。

実際、私が刑事だった時に当番勤務(宿直勤務)で、『邸宅侵入×盗撮事件』を扱ったことが何度もありました(主管は生活安全課ですが、宿直勤務時は一次的に担当することもあります)。

ある事件では、被疑者がマンションの階段から学校の屋外プールを撮影しており、マンションの住民が通りかかったところで気が付きこっそり通報してくれました。
我々、当番勤務員が被疑者に気が付かれないよう現場に向かい、ふいをつくように被疑者に声をかけた瞬間、被疑者がSDカードを口に含みかみ砕こうとしたのですが、全て回収し事なきを得ました。


その後、被疑者の自宅に対し捜索差し押さえを実施したところ、膨大な盗撮動画や児童ポルノ画像が発見され、余罪についても立件しました。
このように身近な場所で事件は起きています。


少し話は変わりますが、盗撮は皆さんがイメージされるようなスマートフォンや小型カメラを使った典型的な盗撮だけではなく、サイバー領域にまで広がっています。

例えば、パソコンなどのウェブカメラに対するハッキングもあります。
マルウェア『トロイの木馬』の一種で遠隔操作型のウイルスは、感染させたパソコンを勝手に遠隔操作しカメラを起動させ、撮影した動画ファイルを転送します。

これにより、被害者のプライバシーが害されるだけではなく、転送した動画を使った身代金要求や、ターゲットのキーボード入力を撮影することでパスワードやクレジットカードに関する情報などのプライバシー情報を盗むこともできます。

実際に海外では、このマルウェアを使用して女性や子どもを盗撮したとして立件されているケースもあります。
その他、監視カメラや防犯カメラなどのハッキングに加え、サイト上で映像が閲覧されてしまう例もあります。

あるサイト では、パスワードが初期設定のままの監視カメラの映像が閲覧できるようになっており、当然日本の映像もあります。
このように、盗撮の脅威は領域を広げ、増加するばかりです。


Q.特に女児や女性が被害に遭うことが多くあります。どのように身を守ることが大事なのでしょうか。
稲村さん「被害に遭うのは女児や女性だけではありません。
男性の被害も当然ありますし、特に男児についても被害に遭うこともあり、注意が必要です。
前述の警察庁資料に基づく発生場所の傾向に加え、発生しやすい時間と使用されたツールを知る必要があります。


発生しやすい時間の上位は、
(1)午後3時~6時/1461件(25.5%)
(2)午後6時~9時/1086件(18.9%)
(3)午後12時~3時/957件(16.7%)
となっています。


また、犯行に使用されるツールとしては、スマートフォンが79%、次いで小型カメラが14.3%です。
これら発生しやすい場所・時間・犯行に使われるツールを認識するだけで防犯意識は向上します。
その上で、二つの観点で対策しなければなりません。
一つ目は設備の観点です。


この観点では、特に小型カメラなど秘匿性のあるカメラを念頭に注意します。
・ご自身の職場や自宅において、身に覚えのないモノがあるか確認する。
例えば、室内灯やコンセントタップ、家電やハンガーなど思わぬ場所にカメラが設置されていることがありますが、特に身に覚えのないモノについては注意が必要です。

・小型カメラなど設置されやすい環境(出入りしやすい)の場合は、施錠を徹底し、施錠が難しい場所ではリスク度合い(リスクが高い場所か否か)を認識する。
公衆トイレやショッピングモールなどの商業施設のトイレでは危険性が増すのは言うまでもありません。
使用の際は注意深くトイレ周辺を観察しなければなりません。

・放置された物品に注意する。
不自然に放置された物品や放置場所に違和感がある物品は盗撮カメラの可能性が考えられるため、要注意です。

・自宅ドアスコープに目隠しを設置する。

・IPカメラなどのウェブカメラのパスワードが初期設定のままでないか確認する。
二つ目は行動の観点です。この観点では、特にスマートフォンを念頭に注意します。

・不自然な動きをする人物、不自然に距離が近い人物を認識する。
盗撮犯は目的もなく駅構内を歩き回ったり、階段を無意味に往復したりと行動が不自然です。
また、盗撮しようと対人距離を近づけてくるため、そういった周囲の人物に気を張ることは重要です。
前述の盗撮が行われやすい場所に自身がいる場合は、特に徹底すべきです。

・犯行を行う人物への認識を改める。
犯行を行う人物は男性だけではありません。
女性が加担し、女性脱衣所で盗撮するケースもあります。
『同性だから大丈夫』という認識は盗撮への対策では不要です。

・公衆トイレやホテルなどの更衣室に、子どもだけで行かせず、大人が付き添う。
男子トイレで用を足す男児の性器を男性がスマホで撮影した例もあります。

・エスカレーターでは横向きに近い姿勢でのり、背後に意識を持つ。

・シャッター音に頼らない。不自然に自身にカメラが向いている場合、シャッター音がしないからと安心してはいけません。
シャッター音を消すアプリは、誰でも入手できます。
ある事例では、幼児用のおもちゃ売り場で、トートバッグを肩からかけた学生風の男がうろついていた事例があります。
この男は、トートバッグ内にカメラを仕込み、手にもっていたスマートフォンで映像をリアルタイムで確認していたのですが、不思議なことに周囲には対象となるような子どもなどいませんでした。

不審に思った店員からの通報で、男に事情を聴いたところ、盗撮の準備・練習をしていたことが判明したような事例もあります」
 稲村さんは「これまでに述べた内容のほとんどが公開情報で手に入れられる情報です」と説明しつつ、「ご自身と大切な家族を守るために、他人事とは思わずに防犯意識を高め、自ら情報を収集してナレッジとして蓄積していただきたいと思います。
盗撮に対し、身を守るにはご自身の防犯意識が最も有効な対抗策となります」と語ってくれました。

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