「嘘をつく人と、嘘を疑う人」日本大学芸術学部文芸学科一般入試A方式作文2018年第1期

記事
学び

(1)問題


「嘘をつく人と、嘘を疑う人」が登場する作文を書いてください。800字

(2)考え方


登場人物は最低でも2人。

「嘘をつく人と、嘘を疑う人」がお題だから、小説を書くこと。

当然、会話文も入れたほうがよい。

オチとして、嘘がばれるか、最後まで嘘をつき通すかのどちらかだろう。

嘘がばれるオチのほうが簡単だ。

嘘をつく側の弁明に矛盾が生じるパターンか、嘘だと判明する証拠が出されるパターンか。どちらかだろう。

解答例では、後者で書いた。

シュークリーム.png

(3)解答例


「私のシュークリーム、食べたでしょう?」

僕の部屋にノックなしに入ってきた姉は血相を変えている。僕は一瞬ドキリとしたが、すぐに平静を装った。「知らないよ」。

「でも、後で食べようと思ってリビングに置いておいた私のシュークリームが無くなってる」姉は僕ににじり寄る。

「ママが食べたんだろう。」

「ママは朝から出かけているから、ママじゃないよ。」姉は顔を近づけて、吐息が僕の顔にかかる。

「じゃあ、パパでしょ。」

「パパは甘いものが嫌いだから、食べるわけないよ。」

「それじゃあ、ユキだろ。」

「ユキに聞いたら、違うって。さっき、ノボルがシュークリームの箱を開けていたのを見たって。だから、食べたのは。アンタだよ。」

スッと伸びた姉の指が僕の鼻づらをかすめる。

「中に何が入っているのか、ちょっと覗いただけだよ。でも、僕は食べたりしない。」
僕は首を振って懸命に訴えるが、姉はさらに僕を追い詰める。

「じゃあ、誰が食べたのよ。家の中にはアンタと私とパパとユキしかいない、パパとユキじゃなければ犯人はアンタしかいない。」

ここで認めたら、姉のことだから倍返しでは済まない。僕はしらを切ることに決めた。

「しつこいな。僕じゃないって言ってんだろ。決めつけるような言い方されて不愉快だ。そんなに言うんだったら、僕が食べたって言う証拠があんのか?」
姉は持っていたトートバックを振り上げた。バックで殴り掛かられる。そう思って僕は体をかわした。

殴られるというのは僕の思い過ごしで、姉はバックの中からある物を僕に渡した。

渡されたものを手に取って中を覗き込むと。

そこには、口の周りにべっとりとクリームがついたマヌケ顔が映っていた。

 (4)解説


前回の日藝の文芸専攻の問題は、ちょっとエキセントリックな内容になってしまい、多くの読者にドン引きされたので、今回は普通に書いた。

高校生でも書ける内容にレベルを落として書いた。

内容としてはアルアルで、特別オリジナリティを発揮したというわけではない。

平凡な内容であっても、会話や情景を丁寧に描写して、しっかりと書けば合格をもらえる。

書き方のコツとしては、オチをすべて説明しすぎないことに尽きる。

今回は姉から渡されたものが鏡であることは書かない。

最後の一文で読者に想像させることが肝要になる。

つまり、これが「行間を読む」ということだ。

小論文では、すべてを説明し切れていないと減点になる。

しかし、作文では逆に説明しすぎると野暮になる(減点される)。

あえて、書かないという省略の技法が最大の特徴と言ってもよい。

受験生の参考になれば幸いだ。

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