「コロナ禍での孤立し閉塞感を覚える子供たちへの対策」昭和大学医学部2022年2月12日

記事
学び

(1)問題


2月4日は世界対がんデーであり,「がんとの取り組み」が新聞トップに報道された。記事によれば~小児がん診療の中心的役割を担う「小児がん拠点病院」(全国15施設)で,患者や家族が病室で使える無線LAN(WiFi)の導入が進んでいる。当該新聞社が全施設を調べたところ,7病院が全病室向けに整備済みか整備日前であることがわかった。さらに4病院は現状よりWiFiが使えるエリアの拡張を検討している。コロナ禍で面会や外出,授業への参加などが制限される中,患者らは『病棟外とつながれる』と歓迎の声を上げる。~と記されています。医療施設に限らずコロナ禍での子供たちの孤独や閉塞感は問題視され対策が進められていますが,本記事を参考にして,子供たちに手を差し伸べられそうな対案があれば述ベてください。(600字以内)

コロナ禍の子供.png

(2)解答例


 日本では現在、相対的貧困が社会問題となっている。我が国における2015年度の相対的貧困率は15.6%であった。この結果は「豊かな日本」というイメージを覆す衝撃的な数字であった。これに伴い子供の貧困も社会問題化している。貧困下の子供は3食満足に食事にあずかれず、病気になっても病院に行けない。まさに子供の健康が脅かされている。
 コロナ禍では、子供の貧困に追い打ちをかけた。こうした子供は学校給食でかろうじて必要な栄養補給をしていたが、コロナ禍で休校により、子供たちは、学校給食がなくなることで、栄養状態の悪化が懸念された。
 貧困下の子供は学校にも行けずに孤立し、相談相手もいないことに閉塞感を感じている。これを打開するためにフードバンクが活動している。フードバンクとは、賞味期限に近づいた食品を個人や企業から無償で提供を受け、貧困家庭に届ける支援活動をしている。
 貧困下の子供は塾などの学習機会に恵まれず、高等教育の進学率も低い。コロナ禍で学習状況は停滞している。そこでこうした子供へのオンラインによる学習支援も考えられる。フードバンクと提携して食品を家庭に届けるときに、声掛けをしてオンライン授業への参加を後押しすることもよい。
 コロナ禍では弱者である子供、なかでも病気や貧困に苦しむ子供に皺寄せがゆく。私たちはこうした子供たちに手を差し伸べることで包摂的な社会の構築を目指したい。(598字)

(3)解説


相対的貧困とは

○ 定義:
一定基準(貧困線)を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合」

〇貧困線とは、等価可処分所得注)(世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分の額である。

等価可処分所得 = 世帯可処分所得 ÷ 世帯人員

この算出方法は、OECD(経済協力開発機構)の作成基準に基づいている。

注) 等価可処分所得

世帯の可処分所得はその世帯の世帯人員に影響されるので、世帯人員で調整する必要がある。最も簡単なのは「世帯の可処分所得÷世帯人員」とすることだが、生活水準を考えた場合、世帯人員が少ない方が生活コストが割高になることを考慮する必要がある。このため、世帯人員の違いを調整するにあたって「世帯人員の平方根」を用いている。

【例】年収 800 万円の4人世帯と、年収 200 万円の1人世帯では、どちらも1人当たりの年収は 200 万円となりますが、両者の生活水準が同じ程度とは言えません。光熱水費等の世帯人員共通の生活コストは、世帯人員が多くなるにつれて割安になる傾向があるためです。

[国民生活基礎調査(貧困率)よくあるご質問(厚生労働省 HP)]から引用

相対的貧困率.png


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