みちしるべ(道標)を立てる

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有限べき乗和
S(a,b,n) = Σ k^a(n-k)^b (Σのkは1からn-1まで)... (1)

ここまでに書いた話と、これから書いていく話の、全体像を整理しておきます。
有限べき乗和の性質はどのような性質と関連があるかということに触れておきたいと思います。


既に歩いた道

道標1:対称性による折り返し
S(a,b,n) = S(b,a,n) という対称性を使うと、パラメータの差が大きい非対称な項を、差の小さい対称な形へと畳み込んでいけます。この「折り返し」が、この先すべての話の土台になっています。

道標2:二項定理
S(a,b,n) の再帰式からΣを外すと、そこにいたのは中学校で習う二項定理でした。複雑に見えた式の正体が、実はごく身近な定理だった話。

この先の道

道標3:変形チェビシェフ多項式
折り返しの係数を全体として眺めると、その並びは変形チェビシェフ多項式(リュカ多項式)の展開係数とそっくり一致します。

道標4:オイラー数
同じ折り返しの構造を、今度は逆方向(対称な形から非対称な形へ)に展開し、その係数の広がり方の極限を見ると、オイラー数が顔を出します。

道標5:ジェノッキ数
折り返しを繰り返した末端に現れる係数を追いかけると、双曲線正接関数の展開係数、つまりジェノッキ数に行き着きます。ベルヌーイ数の親戚です。

道標6:不規則素数への接続
nに素数pを代入し、mod p^2 で評価すると、これらの代数的な話が、実在するベルヌーイ数の p進的な性質、つまり不規則素数の判定と理論的につながります。

一つの定義から、思ったより多くの道が伸びていました。
この先、一つずつ辿っていこうと思います。

そして、独自の解法へ
辿った先に、実は数論が広がっています。
ここで展開される道は誰も歩いてこなかった道となることでしょう。
行き先が同じでも、そこへ至った道が誰も歩いていない道なら、それは独自の解法と呼んでいいはずです。

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