昨今、空き家問題などが大きな問題となり、また、その空き家をリフォームして住む方も増えているようです。
建築設計事務所としても、リフォーム設計のご依頼は毎年頂き、毎回その難しさを感じます。
リフォームはなぜ難しいのか?を書いてみようと思います。
配管など見えない部分を予測してリフォーム案を作る
リフォームは「既存の建物」を活かしながら新しい空間に仕上げることが重要で、そのためには「見えない部分」を予測する必要があります。
見えない部分とは?
ずばり、設備配管と構造上主要な部分です。
マンションの場合、排水管や給水管の供給先は共用部からとなります。
特に排水管には配管の勾配が必要となり、例えば全く違う場所にキッチンや
浴室、トイレを配置したい場合、排水管の勾配を主として考えるため、思った位置に移動できない場合があります。
また構造上主要な部分とは「撤去しても良い壁、柱なのか?」をしっかり判断しないといけません。
せっかく綺麗で素敵な空間を提案されても、建物強度として安全ではないリフォームとなっては、住まいとしての根本を全くなさないものとなります。
リフォーム計画を作る場合は「施工と法律を知った人」が作るべき
リフォーム計画を行う場合は、施工と法律を知った人を置くべきです。
施工は、先に書きました「見えない部分を予測できる人」の存在です。
古い建物は図面などが存在しない場合もあり、しかし、これまでの経験則で
どの部分に設備配管や電気配線などが存在するか?をプロの目で予測できます。
さらに見落としがちなのは「建築基準法、消防法に長けているか?」
どんな建物でも、人の命を守るために最低限の法律があり、その法律の下で
建物は成り立っています。
その法律がきちんと守られているか?は専門である建築士なら、一目見て
判断はできますし、チェックする箇所を知っていますので、いくつかのチェック箇所にて法的な要素は判断します。
リフォームは誰でもできるものでなく、法律と施工を知った専門家が集まり
初めてしっかりと安心できるリフォームが完成します。
例えば、仕上げに対しても「火災が生じた際に安全に避難できるか?」を
考えるだけでも、いくつか引っかかってしまうようなリフォーム事例も
見受けられます。これは良くないことです。
新築はゼロから作り、リフォームは1から考える
新築もさまざまな技術を寄せて完成するものですが、リフォームは「有るものを活かす。」ことが重要であり、最初の状態をどこまで把握できるか?が設計する際のポイントとなります。
また、新築工事に比べリフォームの際は、工事が進むほどに毎日のように現場での検討協議が増えます。
とにかく工事中に頭をフル回転させるのがリフォーム設計。
工事が始まる前に頭をフル回転させるのが新築。といった感じでしょうか?
全てをリフォーム会社さんにお任せするも良いですが、海外のように
相談できる第三者(セカンドオピニオン)を置いてみることも
お勧めいたします。