父親夫婦と暮らす

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小説
この頃には自分の理想とするものがハッキリしていた。
『暖かい家庭』それだけだった。
【自分の子供はうんと可愛がろう…子供の前では夫婦喧嘩なんて絶対しない…】
早く自分の居場所である自分の家庭が欲しかった。
自分の家庭を手に入れるまで自分に居場所が無い事も知っていた。
しかし理想はハッキリしていても実際の行動は理想からどんどんかけ離れて行くものだった。
働いてもらった給料…
手にした事も無い大金。
16歳に10万円は大金だった。
でもそのほとんどを洋服とシンナーに使った。
そんな私を見かねてか、それとも祖母に
「もぅ無理」
と言われてかは知らぬが継母から
「いっしょに住む?」
と言われた。
祖母からの仕打ちを知っていながら見て見ぬふりをしてきた結果、手がつけられない事になってしまった事にようやく気が付いたのだろうか。
私は喜んで父親夫婦のマンションに移った。
父の事は嫌いだったが祖母の家で邪魔にされ憎たらしいと言われながら暮すのはもっとイヤだった。
しかし、いきなり父親夫婦のマンションに移ったところで全てがうまく行くわけも無く、やはりぶつかり合う事になるのであった。

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